円は対ドルで153円台半ば、トランプトレードでドル高継続との見方
(ブルームバーグ): 12日の東京外国為替市場で円相場は1ドル=153円台半ばで推移。米利下げ期待後退によりドル高が続いた海外市場からはやや円買いが優勢だが、市場では引き続きトランプトレードによるドル高観測が強い。
三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジストは、海外市場では特に材料がない中でドルが買われたとし、東京市場ではその揺り戻しが来ていると指摘する。
りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、13日発表の米消費者物価指数(CPI)を控えて動きにくいと話す。トランプ新政権の顔ぶれ、共和党が上下両院で勝利するレッドスウィープ、米インフレが今の市場のテーマとなる中、「ドルは少し時間をかけて155円にトライする方向」とみる。
11日のブルームバーグ・ドル指数は一時0.7%上昇し、2023年11月以来1年ぶりの高水準となった。金利スワップ市場では来年1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)までに1回の追加利下げを織り込んでいる。
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Masahiro Hidaka