トヨタ自動車の連覇か、激戦を勝ち抜いた東京都の4チームか。都市対抗野球
野手陣にはドラフト候補で21歳のショート・相羽寛太や、元横浜DeNAベイスターズの網谷圭将ら魅力的な人材が揃う。投手陣は4年目の左腕・佐藤廉が2次予選で好投を見せ、他も先発や勝負どころを任せられる人材が豊富。予選の登板はなかったが、チームのピンチになれば35歳のコーチ兼任フェリペ・ナテルも登場するだろう。
◆熾烈な東京都予選を勝ち抜いた4チームはいずれもハイレベル Hondaが埼玉県(南関東)から移ったことで、東京は過酷な予選がさらに過酷なものになっている。第1代表・NTT東日本、第2代表・明治安田、第3代表・東京ガス、第4代表・JR東日本と、どこも優勝の可能性はある。4社とも総じて選手層が厚く、継投で予選を勝ち抜いていた。さらにHonda、鷺宮製作所、セガサミーといった強豪から補強できるアドバンテージもある。
強いて東京から1チームを挙げるなら、やはりNTT東日本だろう。1番・道原慧、2番・石井巧、3番・向山基生、4番・野口泰司、5番・中村迅と続く打線はパワーヒッター、小技が得意な選手とバラエティが豊富。しかも二次予選は下位打線の火ノ浦明正が打率.667、5打点と大活躍を見せるなど「穴」もない。
投手陣は予選3試合で7投手を起用し、投球回数が一番多かったのは左腕・長久保滉成の5回1/3。高レベルな投手が揃い、補強の中村隼也(鷺宮製作所)も含めて、起用が読みづらい。
◆南関東、近畿の強豪も黒獅子旗を狙う 南関東は日本通運が第1代表の座をつかんでいる。ここも投打に選手層が厚く、30歳前後の経験豊富な選手が多い。ただし2次予選は指名打者・田中滉伸、捕手・山本空と2年目の選手が活躍し、特に田中は打率615と圧巻のプレーだった。
近畿地区も日本生命、三菱重工Westなど人材豊富なチームが多く、また大阪ガスや日本新薬、パナソニックが予選で敗れたため「補強選手」はどこも豪華。彼らも優勝戦線、上位争いに絡んでくるだろう。
文:大島和人
大島 和人