更年期世代がミカンを食べるべき理由 1日何個が適量か管理栄養士に聞いた
ミカンの栄養メリットを生かす組み合わせ
ミカンの食物繊維のメリットを生かしたいのであれば、ヨーグルトと合わせると良いでしょう。ヨーグルトに含まれている乳酸菌が腸内の善玉菌のエサになるため、より強い整腸作用が期待できます。また、アーモンドなどのナッツ類も良いでしょう。豊富なビタミンEが、ミカンのビタミンCやビタミンAと組み合わさることでビタミンエース(ACE)となり、免疫機能の維持を助ける抗酸化作用がさらにアップします。 また、ミカンをサラダドレッシングにするのもおすすめです。果汁を絞り、塩とオリーブオイルで合わせます。具材は、葉酸や鉄分を含むサラダホウレン草、たんぱく質や大豆イソフラボンを含む絹ごし豆腐、ビタミンEや良質な脂質があるアボカドなど。ミカンのビタミンCがホウレン草に含まれる鉄分の吸収を促進し、葉酸とポリフェノールの相乗効果が期待できます。仕上げにナッツを散らすと、さらに抗酸化作用がアップしますよ。
低カロリーでもミカンの食べすぎに注意
ミカンは水分を多く含むので、エネルギーが低い果物です。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、1個(約80グラム)あたり約40キロカロリー。 しかし、低カロリーで栄養価が高いからといって大量に食べると、手のひらや足の裏が黄色くなったりする「柑皮症」を発症することがあります。これは、ミカンに含まれているカロテンやクリプトキサンチンの過剰摂取が原因です。また、ミカンには天然の果糖が含まれており、大量摂取すると血糖値が急上昇する可能性があります。糖尿病や血糖コントロールが必要な方は注意が必要です。 柑橘類に含まれる酸は、歯のエナメル質を徐々に溶かす可能性があります。ミカンを食べたあとはしっかり歯を磨くか、難しい場合は水で口をゆすぎましょう。 適量を守れば、ミカンは非常に栄養価の高い果物です。一般的な成人の場合は1日2~3個を目安に。また、ミカンの香りには、気分をリフレッシュさせる効果もあるといわれています。更年期を上手に乗り切るため、食べすぎに注意し、バランスの取れた摂取を心がけましょう。
Hint-Pot編集部