【木村和久連載】セルフプレーが主流になったゴルフラウンドの今 ナビボードの性能も格段にアップ
木村和久の「新・お気楽ゴルフ」連載◆第44回 ここ数年ですっかり定着したのが、乗用カートのナビゲーションボード付きでのセルフプレーです。あまりの便利さに、最近ではこのパターンじゃないとプレーしづらい感じになっています。 【画像】2024シーズン女子ゴルフツアーで躍動する選手たち 何がどうすごいのか、少し説明したいと思います。 まずナビゲーションボードですが、この性能がアップしたのは2022年頃です。ナビボードは以前からあったのですが、大手のゴルフ場チェーンが新バージョンを導入すると、その性能が格段に向上していました。 何よりすごいのは、オペレーションをキャディマスター室で一括管理できること。コースに出ている乗用カートのすべての位置を把握していますから、乗用カートが前の組のカートと近づきすぎていないかなど、ひと目でわかります。 たとえば、仲間同士が前後2人と3人でラウンドしている2組があったとします。「面倒くさいから、5人ひと組で回ろう」とカートを合流させたりしたら、速攻で無線がかかってきて注意されます。 また、乗用カートのフェアウェー乗り入れ可能なコースでは、スタート時にカート乗り入れラウンドの申請をして許可をもらうのですが、この点についてもキャディマスター室ですべて把握しています。 なので、乗り入れの許可を得ていないカートがフェアウェーを走行していると、すぐにチェックを受け、ナビボードから「このカートはフェアウェー走行の許可は出ていません。すみやかに移動してください」と、自動音声で延々とアナウンスされてしまいます。 一度、キャディマスター室との連絡ミスで、自分たちのカートのフェアウェー走行許可がオフになっていて、ひとホールの間、「すみやかに移動してください」と延々と言われ、うんざりしたことがありました。もちろん、こっちのミスじゃないので、直ちに改善してもらいましたけど。 なんにしても、これじゃズルはできませんね。 肝心のナビ性能ですが、自分のホームコースである扶桑カントリー倶楽部の場合、乗用カートがフェアウェー乗り入れ可能なので、ボールのそばまでカートを横付けできます。だから、ナビボードを見れば、グリーンまでの残り距離がかなり正確にわかります。 友だちの距離計と比較しても、誤差は1~2ヤードほど。じゃあ、自分で距離計を持ち込む必要はないだろう、と思いますが、ナビボードは100ヤード以内とか微妙な距離計測は苦手なようで......。