ホストプロとして勝てなかった石川遼の誤算と希望 今季2勝目の岩田寛は最年長賞金王の可能性を残す!
自分に負けたことを悔やんだ石川遼
◆国内男子プロゴルフ カシオワールドオープンゴルフトーナメント 11月21~24日 Kochi黒潮カントリークラブ (高知県) 7350ヤード・パー72 【写真】意外とやさしいセッティング!? これが石川遼のクラブです
大会初日に65をマークし、首位と1打差の2位発進と、絶好のスタートを切った石川遼。今大会を主催するカシオ計算機株式会社と所属契約を結んでいるだけに、今年こそ大会初優勝を飾りたいところだった。 しかし、首位と1打差の3位タイで迎えた最終日は思うようにスコアを伸ばせず、パープレーでホールアウト。結局、通算11アンダーの4位タイに終わった。
3日目まではノーボギーだったにもかかわらず、最終日は4つのボギーを叩いた石川。後半のハーフではバーディーチャンスにつけながら、それを決め切れずイライラがつのるラウンドとなった。果たして、その原因はどこにあったのだろうか。 一つがパッティングだ。「出だしからパッティングを左に引っかけている感覚があったんです。それが8番ホールでの3パットにつながりました」 7番ホールまではかろうじてミスにはつながらなかったが、ついに形となって表れた。「仮に8番を2パットで収めて入れば、落ち着いた気持ちでプレーできたと思います」と振り返る。「引っかけるかもしれない」という疑心暗鬼のストロークを抱えていては、プレーに集中できないのも当然だろう。 2つ目は試合に勝ちたい気持ちが強すぎたことだ。この日はピンを狙うあまり、外してはいけないゾーンにボールを打ち込むことが少なくなかった。また、3日目までのようにリズムよくラウンドできないことにもつながった。後半に入ってすぐに10番ホールでバーディーを奪ったが、続く11番でボギーを叩いたのがいい例だ。 「(コースは)それほど難しくなかったのに、自分で難しくしてしまいました。そうならないように気をつけていたのに、自分に負けてしまったのが悔しいです」 先週よりもショット、パットの調子は上向きだったが、最後の最後で攻める気持ちと守る気持ちのバランスをうまくとれず、自分のゴルフを悪い流れに乗せてしまったことを悔やんだ。 ただ、大きく崩れなかったことで約820万円の賞金を上乗せできたことは大きい。最終戦となるゴルフ日本シリーズJTカップでは優勝が絶対条件となるが、15年ぶりの賞金王へのチャンスは残された。