中国の旅行者、5月の連休で節約志向鮮明-消費者心理の弱さ浮き彫り
(ブルームバーグ): 中国では5月1日からの労働節の大型連休中に、旅行件数は増えたが、財布のひもは堅いままだった。消費者心理が引き続き弱いことが浮き彫りになった。
文化観光省の6日の発表文によると、国内旅行件数は2019年の同時期に比べ28.2%増えたが、支出は13.5%の増加にとどまった。ソシエテ・ジェネラルとゴールドマン・サックス・グループ、シティグループなどによれば、5日までの連休中の支出は旅行者1人当たりでは11.5%減少したことになる。
ゴールドマンのエコノミストらは6日遅くのリポートで、「1人当たりの消費額は軟化し、新型コロナウイルス禍前の水準を再び下回ったが、これは下級都市への観光客流入が増えたことが一因であり、消費の減速が続いていることを示唆している」と指摘。サービス部門の回復を維持するにはさらなる政策支援が必要だと付け加えた。19年の労働節連休は1日短かった。
一連の数字は産業活動が上向き経済成長が最近持ち直しているにもかかわらず、中国の家計が依然として消費に慎重であることを裏付けた。中国人民銀行(中央銀行)の調査によると、1-3月(第1四半期)に消費を増やしたいと考えた人は全体の4分の1弱で、貯蓄を殖やしたいと考える人の割合は都市部で増加した。
原題:China’s Thrifty Travelers Show Consumer Confidence Is Weak (1)(抜粋)
--取材協力:Jessica Sui、Lulu Shen.
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