アトレティコ監督シメオネ、選手たちに叫ぶ「誰が何を言おうと関係ない。私たちが後方に引くのは守るためじゃなく勝つためだ!」|ラ・リーガ
今季のアトレティコ・デ・マドリードは、縦に速い攻撃を意識しているようだ。 ディエゴ・シメオネ監督はアトレティコ指揮官就任当初、堅守速攻を実践してラ・リーガ&コパ・デル・レイ優勝、2回のチャンピオンズリーグ決勝進出などの偉業を達成。だがその後、資金力を増してより良い補強ができるようになったこと、警戒する対戦相手が速攻を許さない守り方をするようになったことなど相まって、シメオネ監督の志向するプレースタイルは変化していき、ボールを保持して相手を押し込む攻撃も実践するようになった。だがここ数年、そうしたポジショナルな攻撃が完全に機能していたとも言い難かった。 そしてハイプレスなども普遍化してきた現代フットボールにおいて、シメオネ監督の考えは再び変わりつつあるようだ。今季に入り「相手をそこまで押し込まない方がチャンスが生まれていると思う」など話してきた同指揮官は、19日の練習では選手たちに次のように叫んだのだった。 「私たちが(後方に)引くのは勝つためだ。守るために引くわけじゃない。誰が何と言おうと関係ないさ」 今季のアトレティコは序盤、DFロビン・ル・ノルマンの加入やDFホセ・ヒメネスの復活によって往年の堅守を復活させたが、だがFWフリアン・アルバレスやFWアレクサンデル・スルロットが加入した攻撃陣は機能していなかった。しかし圧倒的な縦へのスピードを誇るシメオネ監督の三男FWジュリアーノ・シメオネのブレイクなどで、最近はゴールも増えてきている。シメオネ・アトレティコはこのまま、かつてのような堅守速攻を復活させるのだろうか。