政府が「婚活支援」を検討中…給付金だけでは解決しがたい若者の結婚離れと少子化の現状
イマドキの若者が結婚しない理由とは?
前述のように、一昔前までは未婚者は社会で居心地の悪さのようなものを感じることがあったようですが、現代においてはそうでもないように思います。 こうした中で、「結婚しない」発言をする若者は増えているといえます。 こども家庭庁「令和5年度 我が国におけるこどもをめぐる状況及び政府が講じたこども施策の実施状況」(令和6年版こども白書)」より「若者が独身」でいる理由を見ていきましょう。 なお、以下の表で調査対象となっているのは、25~34歳の未婚者です。 男女ともにもっとも多くの回答を集めたのは「適当な相手にまだめぐり会わない」でした。 こうした声が多いことを鑑みると、東京都のマッチングアプリや政府による出会いの場の提供などは効果が見込める施策といえるかもしれません。 また、男女ともに「結婚する必要性をまだ感じない」も多くの回答を集めました。 20歳代は働き始めてから数年しか経っていないため、これからキャリアを形成していこうという意気込みの人も多いかもしれません。 また、30歳代前半は仕事が面白くなってくる年代であるほか、早ければ役職が就くこともあります。 あるいは、独身として自由を謳歌したいという人もいるでしょう。 とはいえ「独身の自由さや気楽さを失いたくない」「今は、趣味や娯楽を楽しみたい」「今は、仕事(または学業)にうちこみたい」も多くの回答を集めています。 これらの回答をした人の中からも結婚重視へと考えがシフトする人も出てくると思われますが、結婚の必要性を感じない考え方が変わらない人も一定数いるでしょう。 一方、「結婚資金が足りない」「住居のめどがたたない」と回答した人はそう多くはありませんでした。 特に、女性は結婚資金を理由に未婚でいる人は13.4%と少数派です。 妊娠・出産になると経済的な事情を考慮する人も多いと思いますが、結婚の段階で経済的なことを考える人は少ないのかもしれません。 互いの収入が少なかったとしても現在の仕事をそれぞれが継続し、同居することで生活水準が上がるケースも多いです。 次の章では、独身生活の利点として挙げられるポイントを解説していきます。