豊洲地下水から基準79倍のベンゼン 専門家会議も「困惑」 急激に数値上昇
一方で「環境基準値なら飲んでも大丈夫だったのでは」「今回の地下水の基準超過は『食の安全』にどれくらい影響するのか」などの質問も出た。平田座長は「地上」と「地下」は分けて考えるべきだとして「地上に関しては安全と申し上げられる」との認識を示した。基準値を超すベンゼンなどが検出された地下については「地下に汚染があることで豊洲ブランドに影響があるのではと心配されている。科学的に問題がないのと心の安心・安全とは別の問題。土壌汚染対策法上は問題ないが、それでは一般の消費者が納得してくれない面がある」と述べ、詳細な検証のために時間が必要だとした。 これまで専門家会議は月1回開催してきたが、2月は開催せずに再調査にともなう作業を優先。再調査の結果は3月以降に開く次回会合で報告する。報告書は4月までをめどにまとめる予定だったが、「若干遅れることになる」(平田座長)といい、5月以降にずれこむ見込みだ。 (取材・文:具志堅浩二)