東名でも、中央道でも、関越道でもない……年末年始で「最悪の渋滞」が発生する“まさかのポイント”
1位は「迂回不可能」なあのルート
渋滞長1位となったのは、2022年の1月2日に神戸淡路鳴門自動車道の川井谷トンネル付近で発生した60kmの渋滞だ。その名の通り神戸から淡路島を通り四国の鳴門へと至る道路だが、渋滞が起きたのは本州側へと向かう上り線。 この自動車道は鳴門海峡と明石海峡という2つの海を越えるルートであり、有効な迂回手段がないことから、長期連休の際にはしばしば15kmほどの渋滞が発生する。 加えてこの日は、淡路島の西淡三原IC~洲本IC間で生じた玉突き事故や、その後に生じたトラックの故障により、ほとんど交通マヒのような事態に陥っていた。 SNS上でこの渋滞に巻き込まれた人の書き込みを見ると、「淡路島出るのに4時間以上かかった」といった報告や、PAのトイレ混雑やコンビニの品切れを嘆く声など、阿鼻叫喚が巻き起こっていたことが窺える。 なかなか淡路島を抜けることができず、「本州に会いたくて震える」など、憂き目を耐える人々のしたたかさが感じられる投稿も見られた。
激ヤバ渋滞に共通する「ある法則」
今回は上位5つの渋滞を紹介したが、参考までに上位10つの渋滞をまとめた表を掲載しておく。 このように40kmを超えると、年末年始においては「その年の全国ワーストレベル」の渋滞規模となってくるようである。 注目すべきは、10位までにランクインしたのがすべて「上り線」であるという点である。つまり帰省や旅行に向かう年末の下り線よりも、年始のUターンの方が混雑は激しくなるわけである。 これは決して偶然ではなく、NEXCO各社による例年の発表を見ても、「Uターン時に渋滞回数が多くなる」という傾向がはっきりと読み取れる。 昨年度は10kmを超える渋滞が下り線で計62回発生し、ピークは12月29日の17回。対して上り線では計82回、そのうちピークの1月2日に37回もの渋滞が発生している。 交通量そのものは年末の下り線と大きく変わっていないのだけれども、行きよりも帰りの方が「昼過ぎにゆっくり出発し、どこにも寄らずに家に向かう」というように、行動パターンが似通いやすいのかもしれない。 そのため帰省にあたっては、出発する時間を早めたり、途中で降りて混雑時間帯を別の場所で過ごしたりと、「帰りを急ぐ動き」から外れる行動を取るとよさそうだ。
【関連記事】
- 【つづきを読む】義実家に帰省しており今日の午後帰る予定ですが、今朝テレビを見た夫から「混むからもう一泊しない?」と言われました。気を遣いますし、渋滞の予報で予定を変えるなんてバカげていますよね?
- 【画像】過去10年の年末年始期間に高速道路上で生じた渋滞長ワーストランキング
- 渋滞を悪化させているのはあなたかも? 「サンデードライバー」や「あおり運転」だけじゃない…“普通のドライバー”が意外とやりがちな「NG行為」とは
- 「下道に降りる」でもない「右車線をキープする」でもない…実証実験で明らかになった“本当に正しい渋滞対策”とは
- “「ズルい奴」と思われる運転”が高速道路の渋滞を緩和する!? まだまだ知られていない“渋滞運転マナー”のリアル