2人の“ラブ”が大進展…「月が綺麗ですね」のオシャレすぎる返しとは? 『嘘解きレトリック』第3話考察レビュー
鈴鹿央士&松本穂香がW主演を務めるドラマ『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)が放送中。本作は、借金まみれの貧乏探偵とウソを聞き分ける能力者の異色コンビによる、レトロモダン路地裏探偵活劇。今回は、第2話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】鈴鹿央士に思わず恋する…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ 『嘘解きレトリック』劇中カット一覧
左右馬がついた「優しい嘘」
「嘘つきは泥棒の始まり」なんてことわざもあるくらいだし、嘘にはマイナスなイメージを持っている人が多いと思う。実際に、筆者も「嘘をついちゃダメよ」と言われて育ってきた。しかし、年齢を重ねるごとに、嘘にもいろいろな種類があることを知る。『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)第3話で、左右馬(鈴鹿央士)がついたのは、まさに優しさからくる嘘だった。 ある日、探偵事務所に左右馬の友人で刑事の馨(味方良介)が訪ねてきた。馨は、左右馬からもらったつくも焼きのせいで食あたりになったときに、ある女性に介抱をしてもらったようだ。 あまりのしんどさだったため、その女性の顔はよく見ていないが、着物の松葉牡丹の絵柄があったことだけは覚えている。まったく同じ絵柄の着物を着た女性が、『六十番街』にできた料亭の仲居として映っていたため、左右馬に「この人だよな?」と尋ねた。 しかし、左右馬はその女性の写真を見た途端に、「全然ちがう」と全否定。もちろん、それは嘘であるため、鹿乃子(松本穂香)の頭のなかには“嘘の音”が鳴り響く。 どうして、左右馬は親友である馨に嘘をついたのか…? 鹿乃子だけでなく、わたしたち視聴者も“何か”あるに違いないと思ったが、嘘をついたのは、左右馬の優しさだった。
大事な人の笑顔を優先する左右馬
松葉牡丹の女(中田クルミ)は、実はスリの常習犯で、馨を介抱したのも、財布を盗むためだったのだ。左右馬がやって来たおかげで、馨が財布を奪われることはなく、事なきを得たのだが、左右馬は親友をスリの常習犯と近づけたくなかったのだろう。 それなら、本当のことを言えば良かったのでは…? と思ったが、左右馬は「わざわざ関わらせてさ、単純なあいつを無駄に傷つける必要はないかなって思ったんだよね」と。 左右馬は、本当の優しさを持った人だと思う。本当のことを言ってしまえば、馨からも悪態をつかれることがなかった。鹿乃子に、「なぜ嘘をついたのだろう?」と疑われることだってない。 きっと、彼は大事な人の幸せをいちばんに考えられる人なんだと思う。自分がどう思われたとしても、大事な人が笑顔でいられるのなら、それでいい。 ただ、左右馬の優しさは自己犠牲とはちょっぴり違っていて。純粋に、自分がそうしたいからしているのが伝わってくる。だからこそ、鹿乃子も左右馬を心の底から信頼し、尊敬することができるのだろう。