ヨーコ・ゼッターランドさん、4季ぶり代表復帰の35歳を絶賛 周囲に安心感を与えるプレーでトルコ撃破に貢献
◆バレーボール ネーションズリーグ女子トルコ大会第2日 日本3(25―23、25―21、23―25、20―25、15―11)2トルコ(15日、トルコ・アンタルヤ) パリ五輪の出場権を懸けた1次リーグ(L)で、6大会連続出場を目指す世界ランク9位の日本は、同1位のトルコを3―2で破る金星を挙げた。完全アウェーの中、古賀紗理那主将(27)=NEC=が両チーム最多31得点。先に2セット(S)を連取した後、追いつかれて苦しんだが、最終Sのマッチポイントから古賀が決めた。1次L終了時の世界ランクで五輪切符が決まる。 * * * 真鍋監督の、セッター・岩崎の起用がズバリ当たった。トルコは昨年の五輪予選での日本の布陣が頭の中にあって、セッターは関で来ると予想していたはず。4季ぶりに日本代表に復帰した35歳の岩崎の起用にはデータもあまりなく戸惑ったに違いない。175センチで高さがあり、スピードのあるトスワークで、どのポジションも効果的に使って、トルコのブロックを翻弄(ほんろう)した。 岩崎は東京・下北沢成徳高時代はアタッカーで、パイオニアに入ってからセッターに転向。そのため、スパイカーの気持ちも分かってトスを上げているはずだし、チームの廃部なども経験し、バレーを続けられるありがたさも知っている。結婚、出産も経験し、人生経験の豊富さも、この日の冷静で周囲に安心感を与えるプレーにつながったのではないか。五輪出場権をかけた大試合では、修羅場をくぐってきたベテランが必要になる。それを岩崎が証明した。(元米国代表、92年バルセロナ五輪銅メダリスト・ヨーコ・ゼッターランド)
報知新聞社