ゴルフ“団体戦”なのに?米国が表彰台を独占 1904年セントルイス五輪
第33回オリンピック競技大会がフランス・パリで26日(金)に開幕し、男子ゴルフが8月1日(木)、女子ゴルフが7日(水)からそれぞれ4日間の日程で行われる。2016年リオデジャネイロ五輪で112年ぶりに復活したゴルフ競技は、1904年セントルイス五輪後の長きにわたって実施競技から除外されていた。文献をもとに120年前の大会を振り返る。 【画像】120年前の五輪男子ゴルフ
シカゴ開催のはずが…
当初は米国のシカゴで開催される予定だったが、前年1903年にセントルイスで行われるはずだった万国博覧会が準備の都合で1年遅れることに。もともと万博に合わせたスポーツイベントが計画されており、そのポジションにオリンピックが収まる形となった。前回の1900年パリに続いて付属大会の扱いだった(※1)。 ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功したのが1903年。飛行機もない時代で欧州からの出場選手はほとんど見込めず、16競技87種目に参加した13カ国681人はパリ(24の国・地域から997人)よりも少ない。大会期間は約5カ月だったパリ同様、7月1日から11月23日と長期に及んだ。 参加国、参加人数については諸説あり、687人のうち526人が米国人、56人がカナダ人、残り100人ほどが英国、キューバ、ドイツ、オーストリア、ギリシャ、ハンガリー、スイスの選手だったとも。フランスやイタリア、北欧、日本を含めたアジア、アフリカは不参加だった(※2)。
女子ゴルフ種目除外
初採用のパリでは男女の個人競技2種目だったゴルフは男子のみとなり、ストロークプレーからマッチプレー形式に変更された。ジョージ・リオン(カナダ)がヘンリ・チャンドラー・イーガン(米国)を3&2で破って金メダルを獲得。バート・P・マッキニーとフランシス・ニュートン(ともに米国)が銅メダルとなった。 復活後のリオ以降3大会を含めて唯一の団体戦も実施されており、米国が「1749」、「1770」、「1839」で表彰台を独占した(※3)。