遠藤航の成功は必然か 元日本代表コーチが語る素顔「オン・オフの違いはない」プロの姿
浦和と日本代表時代を知る上野優作氏が遠藤のプロフェッショナルぶりに太鼓判
日本代表MF遠藤航は、世界的ビッグクラブのイングランド1部リバプールでアンカーのファーストオプションとして君臨している。18歳の頃からプロの世界でレギュラーを務め、常に冷静かつ理路整然とした物言いでチームの中心を担ってきた男は、共闘した指導者の目にはどのように映っていたのか。浦和レッズと日本代表時代を知る上野優作氏(現FC岐阜監督)に訊いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史) 【写真】奥さんも登場! 遠藤航のオフ姿は…? ◇ ◇ ◇ 遠藤航は湘南ベルマーレのユースで育ち、17歳だった2010年に湘南トップチームに2種登録されてJリーグデビュー。翌11年にトップチームへ昇格すると、瞬く間に不動のレギュラーに上り詰めた。2016年に加入した浦和レッズでは、16年にルヴァンカップ制覇、17年にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を経験。2018年夏にベルギー1部シント=トロイデンに移籍し、19年夏にドイツ1部シュツットガルト(当時2部)、2023年夏にイングランド1部リバプールと、絵に描いたようなステップアップを果たしてきた。 浦和時代の2018年4月、大槻毅氏がトップチームを暫定的に指揮した際、暫定的にトップチームコーチを務めた上野優作氏は、遠藤のプロフェッショナルぶりを間近で見た1人だ。 「航はチームの中心でした。湘南から浦和に移籍してきて、そこでメキメキ力をつけて、自分を売りに出している最中の時期。(浦和という日本の)ビッグクラブへ移籍して、そこでタイトルを獲ることに挑戦して、そこから日本から海外へ、そして日本代表での活躍とステップアップしていく姿をマジマジと見ることができました。当時、周りに何か頼るとかではなく、自分自身をしっかり持っていて、常にチームが良くなるようにとか、自分が成長するために毎日選手生活を送っていた印象です。特筆すべきエピソードがあったとかではないですが、とてもプロフェッショナルな選手でした」 上野氏と言えば、2021~22年に森保一監督が率いる日本代表のコーチを務め、代表シーンでは22年のカタール・ワールドカップ(W杯)を遠藤とともに戦っている。「最初はコロナ禍もあって話す機会は少なかった」と前置きしつつ、「(2021年の)東京オリンピックにオーバーエイジで呼ばれ、(吉田)麻也の次にキャプテンとなり、チームの中心になっていくのを見させてもらいました」と語る。