ソフトバンクの超ハイレベル1軍野手陣に食い込むため…「気持ちを折らずにやっていきたい」26歳が2軍で目指す〝打率4割〟
ソフトバンクの柳町達外野手(26)が「打率4割」を目標に掲げ、1軍復帰へ大アピールしている。5日のウエスタン・中日戦(ナゴヤ球場)に「2番・指名打者」でスタメン出場。4打数無安打に終わり、開幕からの連続試合安打は「13」でストップしたが、3割7分3厘のハイアベレージをキープしている。 ■古巣対戦で上林が魅せた【動画】 「4割、とかだけじゃないですけど、いつ(1軍に)呼ばれても大丈夫なように、しっかりと準備して待っていれば、いずれ〝来る〟と思います。上(1軍)でやる目標もそうですけど、自分のバッティングを磨く期間、2軍でも自分の打撃の感覚を、よりいいものとしてつかめるようやっていきたいと思っています」 淡々と、冷静に、自らの立ち位置を表現するクレバーさも柳町の持ち味。柳田、近藤、周東が外野のレギュラーに座り、中村晃ですらベンチ要員という超ハイレベルな1軍野手陣。一昨年は107試合で89安打、昨季も116試合で80安打と、そのシュアなバッティング技術はもちろん1軍レベルなのだが、守備や走塁で1軍のレギュラー陣と比べれば、どうしても〝やや劣る〟。ベンチ要員として試合の後半から出ていくタイプの選手ではない。さらに現状では中村晃、川村、川瀬ら、ベンチ要員に左打者も多く、代打一本で柳町を置いておきづらいチーム事情もあって、柳町は何とも〝割を食った〟状況に置かれている。 それでも、ファーム開幕から13試合連続での安打をマーク。5日の試合前時点では、打率4割4厘でウエスタン・リーグの首位打者に立っていた。松山2軍監督は「4割も、そんなにビックリするような話でもないですよ。これくらいはやってくれるんじゃないかという感じなんでね」と、柳町の打撃技術を持ってすれば、ファームでの「4割」もむしろ〝当然〟といわんばかり。5日の4打席中、3打席は左投手相手だったこともあり「自分のタイミングが合わなかった」と柳町自身も振り返ったように、出場14試合目で初のノーヒットに終わったが「きょうはたまたま(安打が)出なかったですけど、気持ちの変化もなくずっと頑張り続けてくれている。立派ですよ」と松山2軍監督。「気持ちを折らずに、やっていきたいと思います」と誓った柳町にとって、打って打ちまくり、その高い技術とモチベーションの維持を〝証明〟する指標こそ「打率4割」。その高い壁に屈することなく挑み続けていれば、いつかきっと、道は開けるはずだ。
西日本新聞社