【詳報】「危険警報」新設だけがポイントではない 気象に関する防災情報は2年後、こう変わる 第1回“最難関のパズル”は解けたか
一方、タテ軸の、例えば大雨危険度の列を見ると、情報名には上から危険度の高い順に「特別警報」「危険警報」「警報」「注意報」が付いている。他の危険度も同様で、情報名がレベルごと、もしくは現象・災害ごとに変わったりすることはなく、確かに統一性・整合性がある。 この整理によって、“カオス”を“コスモス”に変えることができるのか。 前述の矢守座長も「すべて同じ表現形式で統一できたということは、シンプルでわかりやすい表現への大きな一歩になったと思う」と、手応えを口にした。 まだ先の話だが、〈気象に関する防災情報〉に秩序がもたらされる兆しが、ようやく見えた気がしている。 とはいえ、検討会で決めなければいけない重要なテーマはほかに幾つもあった。 ・日本語が先か、「警戒レベル」が先か。 ・「危険警報」(新しい情報名)を採用するか、しないか。 ・大雨浸水に関する情報の冠は「大雨」か、「大雨浸水」か。 次回は具体的な情報名について、意見が大きく分かれた論点や決まった経緯について詳述する。 〔筆者プロフィール〕 福島 隆史 TBSテレビ報道局解説委員(災害担当) 兼 社会部記者(気象庁担当) 日本災害情報学会 副会長 日本民間放送連盟 災害放送専門部会幹事 気象庁「防災気象情報に関する検討会」委員
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