唐揚げ、ラーメン大好き、ストレス過多…「猛烈な眠気に襲われる人」の特徴と対策
ランチ後の眠気、つらいですよね。なかには毎日眠くなってしまうという人もいるかもしれません。忙しい日々でもスッキリと動けるようにするには、どうしたらいいのでしょうか。そこで今回は、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、眠気対策となる食薬習慣とNG習慣を教えてくれます! 【保存版】食後のパフォーマンスを上げる食事とは?「急に猛烈な眠気に襲われる人」のNG習慣まとめはコチラ
猛烈な眠気を防ぐ食事とは?
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 278 夏の疲れを感じ始める今日この頃、昼間からウトウトしてしまうことはないでしょうか。猛烈な眠気を感じる日もありますよね。集中して何かに取り掛かろうにも何をしても眠いときは本当につらいです。やはり夏も後半になりお盆も明ければ、スタミナ切れを疑い始めてしまいますよね。 睡眠の質が悪かったり、食事内容が偏ってしまったり、紫外線に長時間当たっていたり、冷たいものを食べ過ぎてしまったりと、眠気やだるさなどの夏バテを感じさせる原因はたくさん思い浮かびます。 一方で、まだまだ暑苦しい毎日が続くものの、エアコンの環境下では、ガッツリ食べてエネルギー補充をしたくなることもありますよね。ですが、良かれと思って食べたボリューミーな食事は体の負担となり、さらなる眠気やだるさを作り出してしまうことも…。夏の体調管理って難しいですね。ということで、今週は、猛烈に眠気を感じるときの食薬習慣を紹介します。 今週は、猛烈な眠気を感じるときの食薬習慣 夏休みを思いっきり満喫した人も、忙しく過ごしていた人もそろそろ疲れていませんか? ゆっくり休めていますか? 夏の過酷な気候の中、元気はつらつに動き続けるためには、かなりの持久力が必要だと思います。そろそろ、朝スッキリ起きることができず猛烈な眠気と戦う人、朝は大丈夫だけどランチの後に猛烈に眠くなる人、夜お風呂に入って寝るだけなのにうたた寝をしてしまう人など、眠気と戦う機会は増えてきているのではないでしょうか。 漢方医学では、このように体がバテている状態を『気』が不足し、心がバテている状態を『血』が不足していると考えます。そこで、『気血』を補うことが必要です。とくに、食後の眠気に関しては、食事による負担を軽減し『脾』をサポートしてあげることも大切です。 そこで、今週は『脾』を強化し、『気血』を補う食薬がおすすめです。今週食べるとよい食薬は、【ホタテとカブのカルパッチョ】です。 そして逆にNG習慣は、人によって許容量の異なる【ランチの唐揚げ、ラーメン、トンカツ】です。 食薬ごはん【ホタテとカブのカルパッチョ】 消化を促すカブの白い部分と、皮膚や腸や目や喉などの粘膜を強化するカブの緑の部分のを丸ごと使って、消化器系統を整えながら『脾気』を補います。さらに、グリシンやプラズマローゲン、タウリンなどを含み肝臓の働きを支えたり、睡眠の質を高めたり、脳疲労や肉体疲労をサポートし『気血』を補うホタテと合わせて心身ともに元気になりましょう。 <材料>2人分 ホタテの刺身 6個(スライス) カブ 2個(一口大) レモン汁・オリーブオイル 各大さじ1 ブラックペッパー・醤油 適量 <作り方> ポリ袋に材料を入れ5分くらいおいたら完成。 NG行動【ランチの唐揚げ、ラーメン、トンカツ】 夏休みで外食が増えたり、仕事が始まりストレスが増えるとコッテリしたものをガッツリ食べたくなりますよね。そこで、選ばれることが増えるのが、唐揚げやラーメン、トンカツではないでしょうか。このような血糖値が急上昇するような食事は、強烈な眠気を感じさせる血糖値スパイクを引き起こしてしまうことがあります。 さらに、消化器官に血流が集まり、脳への酸素や栄養の供給が減少し眠気を感じることがあります。急激な血糖値の変動を起こしてしまうような食材は、食後のパフォーマンスを低下させてしまうため、ランチにガッツリ食べるとしたら、休日がおすすめです。また、酢の物や食物繊維を食前に食べたり、腹7~8分目になるくらいの量に抑えたり、よく噛んで食べたりすることで対策をとりましょう。 元気がないときほど、スタミナ料理! と思いますが、その影響で血糖値が乱高下したり、消化器官に負担がかかったりして逆の結果になってしまうことがあります。疲れたときほど、胃腸に優しくしてあげることは忘れずに栄養を取り入れていきたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)や新刊『だる抜け ズボラ腎活(ワニブックス)』でも紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。 ※食薬とは… 『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。 近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。 ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。 Information <筆者情報> 大久保 愛 先生 漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー®』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。 公式LINEアカウント@aika ©sidop/Adobe Stock
大久保 愛