衝撃に備えよ、だが米大統領選はどれくらい重要なのか
ハリス氏も前向きな姿勢
しかし、暗号資産支持者の重要性を認識しているのは、トランプ氏だけではないだろう。バイデン政権は暗号資産関連の法案について、かなり厳格なアプローチを取っているが、副大統領で民主党の大統領候補であるカラマ・ハリス氏は暗号資産技術に対して、より前向きな姿勢を示しており、業界への取り締まりを強化するとの疑惑を退けている。 ハリス氏に対しては、暗号資産を推進する特別利益団体が圧力を高めている。非営利団体パブリック・シチズン(Public Citizen)によると、暗号資産業界は8月までにすでに前例のない額となる1億1900万ドル(約180億円、1ドル150円換算)をハリス氏に献金していたという。同団体のレポートによると、暗号資産関連企業は今年の選挙における企業献金のほぼ半分(44%)を占めている。 では、暗号資産にとって、どちらの候補がより望ましいのだろうか。そしておそらく、より重要な問いは、これは本当に重要なことだろうか、だ。 トランプ氏が大統領になれば、暗号資産業界にとっては、より好ましい状況になるというのが一般的な見方だが、選挙結果が極めて不透明であるにもかかわらず、オプション市場は慎重ながらも楽観的なイメージを描いている。 約40%のアメリカ人が暗号資産を所有していることを考えると、もはやどちらの候補者も公平な規制を求める声を無視することはできないだろう。 候補者が選挙公約を実際に実行に移すかどうかは、まったく別の話だ。しかし、前述の数字と世論は、この業界がこの数年でどれほど成長したかを示しており、自由主義的なニッチな存在から、巨大なロビー活動のパワーと影響力を持つ大きな業界へと事実上、進化したことを示している。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:Shutterstock|原文:US Elections 2024: Brace for Impact
CoinDesk Japan 編集部