シンプルボディになったAurora R16。性能はちゃんとAlienwareだった
ケースの見た目が変わっても強力な冷却システムは健在
ケースの設計 さて、AlienwareのPCは、最小構成は手頃な価格から始まりますが、スペックを上げると途端に価格が上がっていきます。Aurora R16は、Intel Core i7-13700FとNvidia GeForce RTX 4060が搭載されたものがベースとなります。 米Gizmodoでは、プロセッサにCore i9-14900KF、メモリに32GB DDR5、GPUにGeForce RTX 4080 Super 16GBという構成の実機を手に入れました。合計するとメーカー希望小売価格は3,200ドルになります(ストレージ等の変更なしで日本版では税込48万7580円)。 これらはすべて、Intel Z690チップセットをサポートするAlienwareブランドの独自マザーボードに搭載されています。また、先にも少し触れましたが、グラフィックボードがケースの幅や奥行きにちょうどピッタリはまるようになっていることには注意してください。 Aurora R16の内部スペースは約35.9Lです。全体のサイズは小さくなったものの、この容量はR15と同じなのです。 冷却システム 独自のマザーボードに加えて、独自のPSU(電源ユニット)もあります。また、CPUのハウジングに取り付けられた240mmの水冷システムも搭載されています。 前面のLEDライト部分はPCの吸気口としても機能し、フロントパネル自体も空洞になっています。内部のファンが回ると笛のような微妙な音がしますが、それほど不快には感じなかったのは驚きましたね。 GPUが内部のスペースの大部分を占めているため、空気は背面または上部から流れ出し、グラフィックボードのファンによって吹き出された空気の一部は側面の通気孔から出てきます。 高負荷の状態でもPCが異常に熱くなるといったこともありませんでした。側面の通気孔もあまり熱を感じませんでしたね。 各部分を計測してみると、リアファンでは最大で約38℃でした。上部の通気孔はPCの熱の大部分が逃げていく場所です。というのもCPUの水冷システムがPC上部のファンに直接取り付けられているためです。 『Cyberpunk 2077』を約30分間プレイし続けた後の最高温度は43.8℃程度でした。これは十分許容範囲内です。が、やはりAurora R16の上に物を置いたりするのはやめたほうがいいでしょう。 以前のAuroraでは工具が不要な設計でしたが、Aurora R16ではプラスネジを1つ外し、タブを引いてサイドパネルを外すという作業が必要になります。これは大きな問題ではありませんが、PC内部を見るためにドライバーが必須になることはたしかです。 大きなグラフィックボードをサポートする取り付けブラケットがスペースを占有していて、新しくパーツを追加する余地は基本的にはないといえるでしょう。とはいえ、見た目も含め良くできたマシンだと思います。普通のタワーPCに見えますが、品質には妥協を感じません。