人生のピークポイントは、子どもが生まれた瞬間――総再生回数30億回突破、平井 大が大切にする家族との日常
「相手を思いやること。思いやりがないとお互い関係がよくなくなっちゃいますから。あとは、ずっと恋できる相手でいること。パートナーにとって僕はいつでも恋人でいてもらいたいし、僕はいつでも恋人だと思っている。この関係は永遠に変わらないでいてほしいですね」 昨年8月には第1子が誕生。父として愛する子どもと過ごす日々も、彼に変化をもたらしている。 「これまでは自分に対して楽しいかどうかだけで生きてきましたが、今は日常生活していても、この子のためなら何でもできる、この子のためなら嫌いなこともできるかもしれないという思いが芽生えました。新たな生命の誕生は何よりも美しいこと、子どもの成長は何にも代えがたいうれしいことだなって」
なかでもミルク作りは楽しい瞬間だ。 「『今日のミルクはいい混ざり具合だぜ~』って(笑)。オムツ交換も楽しいし、遊ぶ瞬間も楽しい。(育児は)ワイフに比べると全然うまくできませんが、楽しい毎日にさらに楽しい瞬間が増えましたね」 子どもの存在は音楽に対してもポジティブに作用。誕生した日の夜には、愛する我が子に向けた『My Little Rose』という曲を制作。今春公開された『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~』の主題歌『Symphony』にも、子どもへの大切な想いを込めている。近頃は不定期に行うSNSでのオンラインライブでの演奏中、平井を見守る子の声が混ざるように。無垢な声とのセッションが届けられる瞬間も。 「究極の公私混同なのかな?(笑) このまま気負わず自由にやれたらいいですね」
歌う環境に優劣はつけない
一昨年の年末には「第72回NHK紅白歌合戦」への出演を果たした。日本のミュージシャンにとって憧れの舞台の一つに立った瞬間、達成感や人生のピークポイントを迎えた感覚があったはずだ。 「いえ、僕にとって今の人生のピークポイントは、子どもが生まれた瞬間です」 そう即答した。 「もちろん、歴史ある番組に出られたことはとても光栄なことでしたが、年末にバンドのみんなで集まることがあまりないから、いつものメンバーと一緒に演奏できたのが何より幸せな経験でした」