人生のピークポイントは、子どもが生まれた瞬間――総再生回数30億回突破、平井 大が大切にする家族との日常
「気づけば周りから、『君はシンガーだ』と言われるようになって。シンガーとしての自分でいなきゃいけない、ではこういうたたずまいでステージに立たなきゃ……と、『どうすればシンガーとして認められるのか?』と、自分のキャラクターを無意識に決めすぎていたのかもしれません」 そんな彼を、“シンガー・ソングライター”ではなく、 “ひとりの平井大”に向き合わせてくれたのは、平井が「パートナー」と呼ぶ妻にして写真家のLady Brownの一言だった。 「『もっと素直な自分で、音楽を楽しんだほうがいいんじゃない?』と言われ、確かにそうだなと。僕はすごいのんびり屋で、そんな自分のライフスタイルや自分のリズムを音楽に落とし込めたら、いい曲になるかもと……そうして作った曲が『Slow & Easy』でした」
それまでは打ち込みやダンサブルな楽曲など、さまざまなサウンドを模索していたが、2015年にリリースされた『Slow & Easy』は、ウクレレとギターという彼が幼少期から親しんできた楽器を軸に、ヴィンテージな音へ回帰した作品になった。その音は今まで以上に多くの人に届くことに。 「あのときから、素直にありのままの自分でステージに立とう、ありのままのメロディーをお届けすることにフォーカスしよう、より自然体で音楽に向き合おうと意識するようになりましたね。きっかけを作ってくれたパートナーには本当に感謝しています」
新たな生命の誕生は何より美しい
平井の歩みを語るうえで欠かせないパートナーは、彼にとってどれほど大きな存在なのか? 「僕以上に僕のことを分かってくれています。例えば、『こんな曲作ってみれば?』とアドバイスされて作ると、すごくいい曲になる。プライベートも、『今あれ食べたいでしょう?』って、僕が食べたいものを毎日ガンガン当ててきます。彼女の言うことは間違いがない。仕事の面でも僕のメイクアップや、アーティスト写真をいつも撮ってくれて。彼女には私生活でも仕事でも支えられてばかり。メジャーデビューしてからの10年は、パートナーとの二人三脚の10年でもあります」 平井はたびたびInstagramでファンから質問を募っている。質問の内容は、音楽について、人生についてと同じ量で、家族・夫婦についての話題が届く。憧憬を抱かれる平井とパートナーの関係、二人が強く意識していることは何だろうか?