42歳で気づいた「実は捨てても問題なかったモノ」3つ。バスタオルも不要だったワケは
2:オーブントースターの掃除問題
それぞれの家庭で使い方があると思うが、我が家がオーブントースターを使用するときは主にパン、時々モチ……ぐらいだった。今現在書きながら震えている、本当にそれぐらいだった気がする。 週末にパンを食べる確率が高い我が家としては、手軽に簡単にパンが上手に焼けるというメリットは捨てきれなかったのだ。オーブンレンジは持っているが、それで焼こうとしたら、オーブントースターで焼くよりも倍の8分を要する。なぜだか時短の部分が譲れなかった。 しかし、私はオーブントースターの掃除が「この世の嫌いなことランキング」の上位にあったために、ずっとモヤモヤしていた。ちなみに今の「この世の嫌いなことランキング」は、1位が戦争2位が口内炎3位がマラソンである。10年以上変わっていない。 当時、掃除がしやすい仕様のオーブントースターを購入したはずなのだが(私が複雑な仕様のものを買うとは絶対に思えない)、それでも掃除が面倒くさくて、放置気味だったのだ。「家族の誰かがやればよい」そう思っているものほど家族の全員がやりたくない。美しさを感じるほど、徹底して誰も掃除をしなかった。 トースターの扉を開けるたびに、網の下のパンくずが、「奥さん! 掃除ですか! そろそろ掃除どきですよね!?」と、語りかけてきたが(幻聴)、それを無視すると自己嫌悪タイムがもれなく伴うため、パンを焼くたびに精神的なパワーを大きく要した。
「フライパン用アルミホイル」でパンが焼ける?
誰もしないんだったら私がする!ではなく、誰もしないんだったらやめちまおう!が、スローガンの我が家に転機が訪れたのはある日のこと。なんとなく「フライパン用アルミホイル」でパンが焼けるかなと思った。この商品はフライパンに敷いて肉や魚を焼くと焦げ付きにくいという商品だ。魚焼きに愛用していた。 お察しの通り、魚焼きグリルはオーブントースターよりも掃除が嫌いな家電だった。いや、嫌いなんてもんじゃない、控えめに言ってあの作業を呪っていた。というのも、嫌いの感情が強すぎて、本能が魚を焼いたあとの掃除を後回しにしてしまうのだ。 これは人体の不思議。遺伝子に組み込まれているとしか思えない。後回しにしてスルーした結果、数日後に魚を焼く際、地獄絵図と化したゴテゴテのグリルと再会するのだ。それも、数十回。「もう、魚やめる」とまで発言した記憶がある。 そのIHのグリルにアルミホイルを敷いてパンを焼いてみると、4分でフカフカに焼き上がったのだ。しかも家族分が同時に焼ける。 アルミを敷いているからパンくずが下に落ちなくて念入り掃除は要らない。何より、標準装備だからとしゃーなしで持ち腐れていたIHコンロのグリルが活用できる。これにはメリットが多すぎて、オーブントースターに別れを告げるのは容易だった。 パンくずを掃除しなきゃとせかされることもなくなり(しないけど)、キッチンのスペースも大きく余裕ができた。オーブントースターがなくなっても、何も問題はなかった。強いて言えば、モチもグリルのほうが上手に焼けるという衝撃の発見があったくらいだ。