池松壮亮、「映画と時代が追いかけっこのよう」AIが浸透する社会「もう少し先の未来と思って取り組んできましたけど…」【映画「本心」】
俳優の池松壮亮(34)が9日、東京都内で主演映画「本心」(石井裕也監督)の公開記念舞台あいさつに共演の三吉彩花(28)、水上恒司(25)、田中裕子(69)、妻夫木聡(43)らと出席した。 自由死を選んだ母の本心を知るため、AIで彼女をよみがえらせる選択をする主人公石川朔也(池松)と取り巻く人間を描いたヒューマンミステリー。テクノロジーが進化する時代をさまよう人間の本質に迫る 2025年が舞台で、池松は「もう少し先の未来と思って取り組んできましたけど、途中は映画と時代が追いかけっこのようだった」と振り返り、「昨年は世界的には『AI元年』とも呼ばれ、どんどん自分たちの生活に寄ってきている中で、映画として同じ時代の観客の方と共有できることがとてもうれしい」と声を弾ませた。 原作に出会った池松が自ら石井監督に企画を持ち込んだという同作。タッグを組んだ石井監督を「あくなき探求心と高いビジョン、深い洞察力を持って、常に時代とにらめっこしながら、人にはできない映画を生み続けてきてくれている」とたたえた。 池松と妻夫木は2014年公開の石井監督の映画「ぼくたちの家族」で兄弟役として共演。妻夫木は「2人と出会ったのも10何年前。人を尊敬するにあたって、年齢って特に関係ないんだなと思ったことがすごく印象としてある」と当時を回顧し、「ただの仕事仲間というよりも、どこか親族に近いものを感じる。だからこそ信じられる何かもあるし、この方たちに懸けたい思いもある」と寄せる信頼ににっこり。 そんな妻夫木の言葉に池松も「兄弟役を演じさせてもらって、その時に得た安心感と心の距離。それがどんな役にもすごく生きている」と感謝を口にし、「妻夫木さんと共演できるたびに、やっぱり特別な安心感と喜びがありますし、本当に妻さんも石井さんも貫禄はどんどん大きくなっていってるけれど、中身はもう全然変わらないですね」と笑顔を見せた。
中日スポーツ