真田広之、『SHOGUN 将軍』シーズン2に期待「どこまで進化させられるか」― あのキャラクターが再登場の可能性も?【インタビュー】
―――シーズン1は、ブリティッシュコロンビアで撮影されました。今後のエピソードを日本で撮影したいとお考えですか? シーズン1でも日本ロケを計画していましたが、コロナが原因で断念することになったんです。もし可能であれば、シーズン2の一部の撮影を日本で敢行することも話し合っています。何パーセントの確率で可能かは、定かではありません。 バンクーバーでのロケは最高でしたよ。現代的な建物が映り込まない大スケールの場所を日本で見つけるのは、非常に困難です。歴史大作ドラマなので、厳しいですね。少しでも日本で撮影が行えればいいのですが。今のところ、模索中です。 ―――『SHOGUN』の成功は、日本のエンタメ業界にどんな影響を与えたと思いますか? 『オーセンティックな(正統な)描き方で、日本の物語や文化を世界に届けてくれてありがとう』と数多くの国内の映画製作者や俳優の方々から連絡をいただいています。 エミー賞の後、ちょっとした“サムライ・ブーム”が来ているのではないかと思います。『SHOGUN』が、新世代の侍ドラマ・映画ファンを生むきっかけになることを願っています。このジャンルには存続してほしいですね。 若い日本の俳優やクルーが、オーセンティックな侍の物語を伝える方法を学ぶためのサポートが得られればと感じています。それが、僕の最大の願いです。 ―――そのお話の流れで、ファンの方々にいくつかオススメを教えていただけないでしょうか。日本には、非常に深い侍映画の歴史があります。『SHOGUN』ファンにはシーズン2の完成まで少なくとも1~2年の待ち時間があるので、その間にチェックするためにあなたのお気に入りの侍映画をぜひ教えてください。私は山田洋次監督の『たそがれ清兵衛』(2002)をいつも薦めています。大好きな作品で、あなたのまったく違う一面をみることができます。 ありがとうございます。その作品は、僕も挙げようと思っていたんですよ!(笑)僕にとって日本で撮った最後の侍映画だったので、皆さんが今でも評価してくれると喜ばしいですね。 そうですね…これは難しい質問ですよ!もちろん、黒澤明の全作品、岡本喜八作品、それと僕はモノクロ時代の侍映画を特に気に入っています。選ぶのは難しいですが、小林正樹監督の『切腹』は最初の一歩にいいかもしれません。 ―――最近、これらの名作を再鑑賞することはありますか? はい、時々ありますね。感情やテイストといった様々なアイデアを思い起こさせてくれるんです。『SHOGUN』の制作時には、かなりたくさん鑑賞しました。何かを真似るためではなく、避けるためにそうしました。 アイデアが思い浮かぶと、黒澤映画やそのほかの作品で同じ手法が用いられていないか確認していました。そして、『よし、アイデアは似ているけど、十分に異なっているな』と判断するのです。 これらの作品は僕の一部になっていますが、自分なりのやり方を見つけようと務めています。 ※本記事は英語の記事から翻訳しました。