日本Sフライ級王者・高山涼深 イメチェンで仕切り直しのV3戦へ「強いなと思ってもらえるように」
◇日本スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦 高山涼深(ワタナベ)<10回戦>青山功(セレス)(2024年11月12日 東京・後楽園ホール) 【写真あり】個性的なコーンロウだった高山涼深 プロボクシング日本スーパーフライ級タイトルマッチの前日計量が11日、都内で行われ、同級王者の高山涼深(28=ワタナベ)がリミットの52・1キロで、51・9キロだった同級12位の青山功(35=セレス)とともにクリアした。 同一戦は今年7月に予定されていたが、高山が急性胃腸炎となったため延期となっていた。この日、自慢の長髪をバッサリとカットした姿で現れた高山は「いろんな方に迷惑をかけたので、反省を踏まえて。リセットの思いを込めてイメチェンしました」と説明。体調不良後は日頃から食事面にも考慮し、体調管理を徹底。計量会場では挑戦者の青山に試合延期を直接謝罪するなど、心機一転で3度目の防衛戦に臨む。 「がむしゃら」だったと療養後はすぐに練習を再開。同門で元世界王者の京口紘人や谷口将隆らとマスボクシングで調整してきた。オーナーを務める五反田の人気ラーメン店「中華蕎麦 無冠」も双子の弟に任せて約1カ月半前から休養するなど試合に備えてきた。 世界ランキングではIBF7位、WBA8位、WBO9位、WBC10位とランキングを上げてきた高山は世界挑戦について「(世界を)見ていないわけではないが、目の前の試合にしっかり勝っていって、小口さん(トレーナー)と話し合いながら決めていきたい」とまずは防衛に全力を注ぐ。「試合で出す作戦もあるのでそこは見てのお楽しみで。やっぱり高山涼深は強いな、と思ってもらえるような試合をしたい」とV3へ自信を漂わせた。 一方、タイトル初挑戦の挑戦者・青山は「できる限りのことをやってきたので今は凄く落ち着いている」とゆっくりとうなずいた。 試合直前に延期となった前回は、「(小林)会長からLINEが入って“まじか!”と思った」と当日は地元のお祭りに家族と出かけてリフレッシュ。「子どもたちと焼きそばを食べてリセットできました」と3児の父は子どもたちの笑顔を力に再スタート。世界ユース覇者の坂井優太(19=大橋)と手合わせするなど、対策を練ってきた。 初の10回戦にもスタミナ面での不安がないことを強調した上で「高山チャンピオンはプレッシャーのかけ方がうまい。当日は絶対に疲れるとは思うが、覚悟を決めて自分を裏切らないような試合をしたい。持っているものを全て出して勝ちたい」と力強く話した。