母に先立たれ、毎日食事は「スーパーの惣菜」という70代の父が心配…同居や援助をした方がよいでしょうか?
高齢の親が独りで住んでおり、生活の面で心配なことが多いという方もいるでしょう。今回は、母に先立たれた70代の父が毎日スーパーの惣菜を食べており、栄養面が心配であるというケースです。 この場合、同居などをして食費を援助した方がいいのかとお悩みの方も多いかもしれません。もし同居や援助をする場合、どのくらい食費が増えるのかなどを総務省統計局の家計調査の結果を基にご紹介します。
スーパーで惣菜を毎日購入するといくらかかる?
株式会社くふうカンパニーが1897人を対象に実施した「お惣菜・スイーツに関するアンケート」では、惣菜を購入する際の購入額は301円~500円が最多の37.1%で、平均購入額は570円であることが分かりました。 この結果によるとスーパーで惣菜を毎日購入した場合、1ヶ月で約1万7000円かかる計算になります。 総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」では、65歳以上の単身無職世帯の可処分所得である11万4663円のうち27.6%を食費に回しているようです。 すなわち食費は約4万円と仮定すると、スーパーで毎日惣菜を購入する場合でも、予算内である可能性は高いでしょう。しかし上記の可処分所得は、あくまでも平均です。 惣菜のほかにお米などを購入した場合や、平均額570円分のお惣菜では3食分の食事を賄えない場合は、十分な食費を確保できないという方もいるかもしれません。そのため親の経済的な事情を考慮したうえで、食費の援助をするといいでしょう。
親と同居すると食費はどのくらい増える?
同調査によると、二人以上の世帯では8万6554円、単身世帯では4万6391円の食費が毎月かかっていることが分かっています。以上のことから、一人あたりにかかる食費の目安は4万円前後といえるでしょう。 したがって高齢の父と同居をした場合、現在かかっている食費に4万円ほど加算されることが推測できます。
食費はどのくらい負担するべき?
食費を家族でどのくらい負担するかは、一概にはいえないため家庭内で話し合う必要があるでしょう。家庭全体でかかった食費を人数分で割り、その金額を一人ずつ負担することが一般的かもしれません。 例えば二人家族で食費が8万円だった場合、一人あたり4万円を負担するということです。しかし、同居する父が金銭的に食費を平等に負担することが難しい場合は、負担の割合を調整する必要があるでしょう。 ただし親と同居し、住居費や光熱・水道費を出し合うことで、各項目の消費支出の負担を軽減できるかもしれません。