ヤマハ『トレーサー9』にも自動マニュアル「Y-AMT」採用、ACCと連動しツアラーとしての魅力アップ
新機能としては、2025年モデルの全バージョンにコーナリングヘッドライトシステムを搭載。「GT」および「GT+」には世界初となるモーターサイクル向けに洗練された「アダプティブ マトリックスLEDヘッドライトテクノロジー」を搭載した。ヘッドランプの上部に統合されたカメラとリンクする複数のロービームとハイビームのLEDのマトリックスで構成され、明るさと光の分布を動的に調整し、常に最適な照明を提供する。6軸IMUと連携して、7度以上の傾斜角が検出されると光線を調整することで「より快適なライディングエクスペリエンスを実現する」という。
ダッシュボードには全モデルで7インチTFTを採用した。欧州仕様ではGarminのMotorizeアプリが組み込まれ、フルナビゲーションサービスをサブスクリプションで利用することが可能。YRC(ヤマハライドコントロール)のライドモード、タイヤ空気圧監視システム、ヒーターなどの機能も統合されている。
そして『MT-09』、『MT-07』に続いて次世代自動マニュアルトランスミッション「Y-AMT」がトレーサー9に初搭載される。最上級モデルの「GT+」には標準装備となり、標準モデルと「GT」では通常のMTとY-AMTの両方が用意される。
クラッチレバーが存在しないY-AMTは、ATモードではペダル操作も必要のないイージーライディングを可能とするだけでなく、MTモードではハンドル左のプラスボタン(レバー)とマイナスボタンを人差し指と親指で操作することでシフトチェンジを行うことができる。またATモードではシフトパターンを「D」と「D+」に切り替えが可能で、「D+」ではより高いエンジン回転数でシフトアップをおこなう制御となり、ATながらスポーティかつインテリジェントなライディングを楽しむことができる。
「GT+」に装備される前車追従型のアダプティブクルーズコントロール(ACC)との連動もおこない、作動中は完全自動シフトをおこなうことで走行中の疲労低減に大きな効果を発揮する。このACCには「追い越しアシスト」も搭載されており、バイクのフラッシャーがオンになっていて、バイクが追い越し操作を行っていることを感知すると、通常よりもスムーズに加速することができる。従来モデルで追加されたレーダー連動統合ブレーキシステム(UBS)も引き続き採用されている。
レスポンス レスポンス編集部