営業チームを本来の業務に集中させる「AIエージェント」、Persana AIが3.5億円調達
企業の営業チームのための優れた人工知能(AI)エージェントの条件は何だろう? 営業チームの多くは、顧客を獲得するためのGTM(Go-to-Market)活動で実力を発揮する機会が不足していることに不満を抱いている。その代わりに、彼らは見込み客リストの作成やアウトリーチの実施、各リードのステータス監視といった煩雑な作業に追われている。 こうした状況を変革しようとしているのが、サンフランシスコを拠点とするスタートアップのPersana AI(ペルサナAI)だ。同社は10月31日、シードラウンドで230万ドル(約3億5000億円)を調達したことを発表した。 LinkedInの元幹部であるラッシュ・シャハニとスリヤ・マラムが今年初めに設立したPersana AIは、GTM活動に関わる手作業の自動化に注力している。彼らは、営業チームを煩雑な作業から解放することで、彼らが最も得意とする見込み客への営業活動に専念できるようしたいと考えている。 「すべてはデータから始まる」とシャハニは説明する。「営業チームには、1つの完璧なデータソースが存在しないというのが我々の考えだ。我々は、チームを複数のデータベースに接続する仲介役としての機能を果たし、情報ソースを個別に調査するのに費やしていたコストと時間を大幅に削減したい」と彼は話す。 Persana AIを使うことで、7ユーザーは5以上のデータベースを同時に検索し、潜在的なセールスリードを探し出すことができる。また、同社のソフトウェアは検索内容を学習し、ユーザーが何を探しているかを正確に理解する。 Persana AIは、生成した見込み客リストの中から購入可能性の高い顧客を抽出する。さらに、アウトリーチの支援も行い、各見込み客に関する情報や、GTMチームが伝えたい内容に応じて、コミュニケーションの内容をパーソナライズしてくれる。 Persana AIは、これらの機能がユーザーに大きな利益をもたらすと主張している。初期顧客との取組みでは、販売サイクルが65%短縮され、コンバージョン率は30%向上したという。