ぐっすり眠るためのストレッチヨガ|寝る前のたった2分で寝つきが良くなる!魔法の大腰筋ストレッチ
猛暑の日々が続き、だんだん秋の気配を感じるこの頃。季節の変わり目の今、最近寝つきがなんだか悪いな…ぐっすり安眠できないな…と感じている人はいませんか?そんな方はもしかすると大腰筋の柔軟性低下からくる呼吸の乱れが原因で自律神経のバランスを崩しているかもしれません。そこで今回は安眠のための大腰筋ストレッチヨガをご紹介します。 ◆写真で詳しいやり方を見る→寝る前のたった2分で寝つきが良くなる!魔法の大腰筋ストレッチ ■季節の変わり目に安眠できない理由 まず、「季節の変わり目」とは具体的な時期は定義されていませんが、一日のうちに寒暖差が5℃以上ある時期を指す言葉。今の時期は朝夕の涼しさと日中の暑さの寒暖差が大きいため、まさに季節の変わり目と言えるのではないでしょうか。 そして、寒暖差が大きい時期は自律神経が乱れやすいと言われています。自律神経は体の各器官の機能を調節する神経で、通常は交感神経と副交感神経が共にバランスを取り合うことで私達は健やかな毎日を送れるわけですが、季節の変わり目はこの寒暖差に対応するために交感神経が優位になりやすい環境下となり、上手に保っていたバランスが崩れ、「安眠ができない」「不眠」「寝つきが悪い」などの不調に繋がりやすくなります。 自律神経のバランスを整える方法はいくつかありますが、今回は季節の変わり目に対応するために優位になりやすい交感神経の幹のかなり近くに存在する大腰筋について解説しながら、大腰筋の柔軟性をUPさせることで交感神経を緩まめ、自律神経のバランスが整いやすくなるエクササイズをご紹介します。 ■安眠と関係が深い「大腰筋」とは 大腰筋は背骨と大腿骨の内側に付着しており、上半身と下半身を繋いでいる筋肉です。股関節を曲げて脚を持ち上げるのが主な働きです。日常生活の中で長時間のデスクワークや運転、同じ姿勢での生活など大腰筋を縮めたまま使い続ける姿勢が多い現代人の私たちはこの大腰筋が硬くなり伸縮性を失われやすいと言われています。 ■大腰筋の柔軟性UPが安眠に導くカギ 股関節を曲げて脚を持ち上げる働きがある大腰筋と安眠は一見無関係のようにも思えますが、実は深い関係があります。大腰筋は呼吸を司る筋肉である横隔膜(肋骨の下にドーム状についている筋肉)とつながっています。この横隔膜が上下に動くことによって、肋骨などに囲まれた胸腔内の圧力が変化し、肺が膨らんだり縮んだりして呼吸ができます。 と言うことは、大腰筋が硬くなり動き悪くなると筋連結している横隔膜の動きも悪くなり呼吸の機能が正常に働かなくなってしまい、呼吸がうまくできなくなり、自律神経のバランスが乱れやすくなると言われています。ですので、いかの日頃からこの大腰筋の柔軟性を保つかが安眠のためのカギになってきます。 自律神経のバランスが乱れると寝つきが悪くなる、眠りが浅く熟睡できない、寝ていても途中で目が覚めてしまうなど安眠を妨げる不調が起こってしまい、次第に朝疲労感が残っていて身体が重いという状況にもなりかねません。 自律神経は無意識下で働く神経なので、唯一意識的に調整できる方法が呼吸を整えることだと言われています。大腰筋の柔軟性を取り戻すことで呼吸を司る横隔膜の機能をアップさせ、睡眠の質向上を目指しましょう。 ■安眠のための大腰筋ストレッチヨガ 今回ご紹介するエクササイズは寝る前にベッドの上でできますので、最近眠りが浅いな…とかもっと熟睡したい!と感じた時にぜひやってみてください。 <やり方> 1)うつ伏せになり、肩の真下に肘をセットする。恥骨がマットに当たって痛い方はブランケットを恥骨の下に引いてあげましょう。腰に不安がある方は肘を肩の下にセットせず、うつ伏せのまま行ってOK。その場合フェイスタオルがあると便利なのでご準備お願いします 2)右膝を曲げて、右手で足の甲を内側からキャッチ。余裕がある方は指先を足先と同じ方向にセットしましょう。腰が不安な方は右膝を曲げフェイスタオルを足の甲に引っ掛けてあげて、右手でタオルをキャッチします 3)息を吐きながらかかとをお尻の方へ近づけ、みぞおちのあたりから前ももにかけての大腰筋を伸ばす。5呼吸程キープしてみましょう。フェイスタオルを使用している方も同様にタオルを自分の方へ引き寄せながら、心地よく伸びるところを探してみてください 4)反対側も同様に行う ライター/津村早紀(ヨガ講師)
津村早紀