【アルゼンチン共和国杯】次走は有馬かJCか?〝激走おじいちゃん〟8歳ハヤヤッコに国枝調教師も脱帽
[GⅡアルゼンチン共和国杯=2024年11月3日(日曜)3歳上、東京競馬場・芝2500メートル] 【写真】ハヤヤッコの復活走にビックリ!の国枝調教師と吉田豊 3日、東京競馬場で行われたGⅡアルゼンチン共和国杯(芝2500メートル)は、10番人気のハヤヤッコ(牡8・国枝)が豪快に差し切り勝ち。GⅠではないがゴール後に巻き起こった大きな拍手。白毛で人気がある馬なのはもちろんだが、実力の持ち主であることも同時に証明した。レース後の取材からハヤヤッコの可能性の大きさを検証したい。良馬場の勝ち時計は2分29秒0。
ベテラン騎手×ベテラン馬
出走中最高齢の8歳、。かつトップハンデの58・5キロを背負いながらも最後方から全馬を差し切ったのがハヤヤッコ。2022年7月以来の重賞勝利となったのは馬だけではなく鞍上の吉田豊も同様。ここからさらなる復活を見せてくれそうだ。 「〝ゲートを出していかないと、馬に行く気がないので〟と先生とも話していたので、出していったんですけど、イメージよりも後ろになりました。切り替えて最後外に出していい脚使ってくれたらと。切れるタイプではないが一完歩ごとに伸びてくれましたし、おじいちゃんですけど最後まで頑張ってくれました」と吉田豊。 4コーナーまでは最後方を走っていたが直線で全馬を差し切ることができたのは間違いなくハヤヤッコの能力が一枚上手だったということ。鞍上も初騎乗でありながら、スタートしてからレースの進め方を冷静に考え、ハヤヤッコの能力を引き出したのだからすごい。ベテランジョッキーが馬の能力を引き出し、ベテラン馬がそれに応えた素晴らしいコンビだった。
「見習わなきゃいけないよ」
「びっくりしたよ。大した馬だ…すごいな。見習わなきゃいけないよ」と関心していた国枝調教師。「今日はずいぶんやる気だったんだよ。装鞍の時から元気で」とも。8歳にしても持ち合わせているパワフルさが、〝おじいちゃん〟になっても勝てる理由のひとつにもなっているよう。「年だし、ある程度大きいところを使ってもいいかな。オーナーと相談して」。そう話す国枝師の話の中でも印象に残ったのは「右回りも左回りも走っているからね」という言葉。次走の明言こそ避けてはいるものの、左回りならジャパンC、右回りなら有馬記念が浮上してくる。芝重賞初制覇をしたのは右回りの函館記念。そして今回は左回りの芝GⅡ制覇をしているのでコースは問わないだろう。 「やる時にはやる」とハヤヤッコを評価したトレーナー。その言葉からは、ハヤヤッコの可能性を長く信じ続けていた信頼を感じた。8歳でも関係ない。09年には8歳で史上最高齢の平地GⅠ制覇をしたカンパニーもいる。ここから夢のGⅠ初制覇を目指すことは可能かもしれない。
東スポ競馬編集部