「60歳代・70歳代」で貯蓄3000万円以上の世帯はどれぐらい?積立投資で「貯蓄3000万円」を目指すためのシミュレーションも紹介
積立投資で「貯蓄3000万円」を目指すにはどのくらいかかる?
貯蓄方法は多岐に渡りますが、一例として「積立投資」を行うことを想定し、シミュレーションしてみます。 なお、今回のシミュレーションでは、年率4%で運用し、60歳までに3000万円到達を目指すものとします。 【投資開始年齢:投資期間・月々の積立額】 ・30歳:30年・4万3225円 ・35歳:25年・5万8351円 ・40歳:20年・8万1794円 ・45歳:15年・12万1906円 今30歳の人が60歳までに貯蓄3000万円を達成するためには、毎月4万3225円を積立投資に回す必要があります。 なお、上記のシミュレーション結果からも分かるように、長期投資を続けることで、資産は増えやすくなります。 ただし、シミュレーション通りの年率を常に保てる保証はなく、時期によってリターンは変動し、大きな支出が必要な際に元本割れを起こすリスクもあります。 そのため、老後資金の形成には複数の方法を組み合わせてリスクを分散することが重要です。
自分に合った資産形成を選ぶことが大切
これまで、60歳代・70歳代の世帯で3000万円超の貯蓄がある割合や、各年代で3000万円を目指すための積立額やシミュレーションを確認してきました。しかし、昨今の物価上昇を考慮すると、目標としていた金額よりも多めの準備が必要になるかもしれません。 また、銀行預金だけに頼っていると、低金利が続く日本では、物価上昇に預金金利が追いつかず、実質的な資産価値が減ってしまう可能性があります。このため、多くの人が銀行預金に加えて、投資などの「資産運用」に目を向けるようになっています。 近年では、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)の拡充、さらにネット証券の普及により、資産運用を始めるハードルが以前よりも低くなっています。SNSなどでも資産運用に関する情報を手に入れることができ、初めての方でも学びながら進めやすい環境が整っています。 ただし、重要なのは、自分に合った資産運用を選ぶことです。資産運用は、リスクとリターンを長期的に考える必要があるため、自分のリスク許容度や将来設計に合った手法を見つけることが大切です。自分のペースで、無理なく資産運用を行い、理想の老後生活を実現するための準備を進めていきましょう。
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」 ・金融庁「つみたてシミュレーター」
入慶田本 朝飛