女性やLGBTQ+に「最も安全な旅先」は? セグメント別ランキング
米旅行保険会社バークシャーハサウェイ・トラベル・プロテクション(BHTP)が毎年発表している報告書『Safest Places to Travel(最も安全な旅行先)』の2024年版(それぞれ15位まで発表)では、旅先として最も安全な国はカナダ、都市はホノルルとされている。 BHTPのバイスプレジデント、キャロル・ミューラーはこれらのランキングについて、「実施されているさまざまな安全対策について、実体験を通じて評価することができるのは、実際に訪れた人たちだけ」だと述べ、順位には「旅行者たちの経験に基づいた意見が反映されている」と説明している。 また、BHTPは米国務省の渡航安全情報や『エコノミスト』誌の調査結果など第三者のデータも考慮し、テロや天候が引き起こす緊急事態、保健対策、社会的少数者にとっての安全性などの項目についても評価を行っている。 そうした情報に基づき、報告書はランキングの15位までに入った国と都市について、それぞれが持つ個別の問題と備えておくべきことについても、紹介している。 例えば、「安全な都市」のトップにつけたホノルルには山火事の危険があること、スペイン・バルセロナでは政治デモが頻繁に行われていることなどだ。こうした情報があれば、旅行者たちは自身の安全のために、情報に基づいた決断を下すことができる。 さらに、こうした考えからBHTPは、上記2種類のランキングに加え、異なる世代や家族連れ、女性・LGBTQ+・BIPOC(黒人、米国の先住民、有色人種)など、旅行者のセグメント別にみた「最も安全な都市」のランキングも作成している。 以下、個別のランキングのトップ10を紹介する。 ■ミレニアル世代 BHTPによると、米国のこの世代(25~44歳)の旅行者たちは、より遠くに旅行をしたいと考える傾向があるという。 1位 ソウル 2位 コペンハーゲン 3位 ロンドン 4位 シンガポール 5位 バルセロナ 6位 ドバイ 7位 アムステルダム 8位 ホノルル 9位 東京 10位 オーランド ■中高年層 1位 コペンハーゲン 2位 レイキャビク 3位 シドニー 4位 モントリオール 5位 東京 6位 ホノルル 7位 北京 8位 ベルリン 9位 アムステルダム 10位 シンガポール ■家族連れ 1位 ソウル 2位 ホノルル 3位 ドバイ 4位 べネチア 5位 ロンドン 6位 東京 7位 パリ 8位 シンガポール 9位 香港 10位 マイアミ ■女性/LGBTQ+/BIPIC 1位 ホノルル 2位 アムステルダム 3位 コペンハーゲン 4位 レイキャビク 5位 モントリオール 6位 ロンドン 7位 ラスベガス 8位 シドニー 9位 パリ 10位 マイアミ ■LGBTQ+ 報告書の著者らによると、サン・フアンがランキングに入るのは、このセグメントのみ。また、LGBTQ+の旅行者に対する差別的な法律があるにもかかわらず、ドバイが「非常に安全」と考えられていることも、注目すべき点だという。 1位 サン・フアン 2位 バルセロナ 3位 ドバイ 4位 ロンドン 5位 香港 6位 モントリオール 7位 ベネチア 8位 シドニー 9位 ホノルル 10位 アムステルダム
Laura Begley Bloom