BREIMENと令和ロマンが語る、垣根を掻き乱す「生き方」
ズラす、令和ロマン 被りを避ける、BREIMEN
高木 ネタってどうやって作ってますか? くるま ネタによって作り方が違うんですけど。「しゃべくり漫才」と「漫才コント」があって、漫才コントの場合は、基本的に既存の作品からしかほぼ作らなくて。映画、漫画、アニメとかを見てあらすじを書き出して、それをズラすという感覚が僕は好きなんですよ。 高木 へえ! くるま 漫才コントって都合いいことが多いんですけど、お笑いのためにストーリーが歪むのはあまり気持ちよくないなと思って。すでに成功してるストーリーの型をズラした方が早くできるし違和感が少ないなと思って、そういうふうにやってます。 ケムリ ……知らなかったです。 高木 知らなかった!?(笑) くるま 知っとけよ。音楽の歌ネタとかもやったりするんですけど、それも既存の音楽を聴いてそのまま歌うネタが多くて。back numberさん、AKB48の歌をそのまま歌うネタとか。大体みんなはオリジナルソングを作るネタが多いんですけど、俺らはあまりやらないですね。事実を面白く解釈することがすごく好きなので。 高木 ああなるほどね。 くるま ないものよりあるものの方が好きなんですよね。あるものでやってるから、あるものを知ってるかどうかによって面白さは変わってくるんですよね。でもそれでいいと思ってて。 高木 そもそも前提として、文化が好きなんだろうなと思いました。 くるま 好きですね。 ケムリ 二人とも人の話が好きなんですよね。人を見てるのが好きですね。 くるま そこはどうなんですか? 音楽の人も、音楽を聴いてヒントを得たりするじゃないですか。 高木 そうですね。音楽だと、コード進行とかも人が気持ちいいと思うラインに留めようとするとある程度限られているので、俺の場合、どう何とも被らないようにするかをやってますね。音楽の特性上、そもそも人の聴き方が、「何かと似てる」ということで引っかかったり、どこかで自分の記憶と結びつけたりしないとわからないんだと思うんです。前提がそうだから、逆にいかないと本当に似ていっちゃうというのが俺の持論で。あと単純に、自分がなるべく聴いたことないものを作りたいという意思で頑張っていて。その中でもポップミュージックに落とし込むとどこかで自ずと聴き馴染みは出るから、それでいいバランスなのかなと思ってますね。 くるま なるほど。聴いたことのないパーツを集めてるけど、最後に調整することで、ちょっとは寄っていくみたいな。 高木 そうですね。ポップミュージックという範囲だと、音楽の持つ性質上、そもそもそうなるのかな。 くるま お笑いはある種「コード」が全部一緒ですよね。これもあまりバレてないけど、気持ちいいのは大体一緒じゃないですか。大体出揃っている。まじで中身の勝負なんですよね。