小林麻美が考えるジェントルマンとは “伝説のミューズ”が思い出をたっぷり語った!
伝説のミューズ、小林麻美が“ジェントルマン”について考える新連載が今年6月からスタート。 今回はVol.1からVol.5までを振り返る。 【写真を見る】小林麻美さんの今(16点)
Vol.1 坂東玉三郎と父
Vol.1は、過去を振り返りつつ、彼女が思う“ジェントルマン像”と最近出会ったジェントルマンについて語る。 「当時、アンニュイなイメージとして見られることに違和感はなかったです。だって本当に暗かったので(笑)。『私は明日死んじゃうかな』みたいなことをいつも考えていました。ですからイメージの呪縛に悩んだこともなかったです。お酒を飲んで、タバコも吸って、中島みゆきを泣きながら聴いていました。ユーミンじゃなくて、中島みゆき。隠と陽でいえば、隠。ですから。男の人にも陰の部分に惹かれるのかもしれません。隠の部分が多いと、陽がブーストされるのかも……(続く)」
Vol.2 太宰治「斜陽」に登場する“お母さま”が、私にとってのジェントルウーマン像。
Vol.2は、彼女が考える“ジェントルな女性像“について語る。彼女の意外な原点とは? 「ジェントルな女性像ってなんだろうって考えると、まず思い浮かぶのは太宰治の『斜陽』に出てくるお母さまです。スープを飲む時、スプーンですくって、お口に対して直角になるように運んで、スプーンの先端から飲むのです。それもひらりとひとさじ、スープを滑り込ませるように。すこぶる礼儀にはずれているのですが、それでもお母さまはかわいらしく、どんな格好をしていようとも品のよさがあるのです。所作とかいでたちというか、『斜陽』のお母さまのように、肘をついて飲んでいたり、どんなにひどい振る舞いでも下品に見えない。そういう人がいたら素敵だなと、子供の頃から思っています。たとえば、隙だらけの⼝元と、隙を⾒せない瞳……。というように、ひとつの顔の中に、正反対があるフランスの女優さんなど、とても不思議で、魅⼒的です……(続く)」
Vol.3 人生の名場面はいつもイヴ・サンローランとともに
Vol.3は、彼女が長年、愛用するイヴ・サンローランについてたっぷりと語る。 「初めて買ったサンローランはサファリジャケット。当時、お付き合いしていた人に青山のお店に連れて行ってもらいました。18歳の時でした。といっても、買ってもらったわけじゃなくて、当然自分のお小遣いで買いました。当時は実家暮らしだったからギャラはすべて自由に使えるお小遣いでしたから。かなり背伸びして買ったのでしょうね。なにしろませていた18歳でしたから……(続く)」