ロジクールの8000円以下トラックボールマウス、狭デスク民の希望の光かもしれない
スムーズなカーソル操作でブラウジングから動画編集までOK
「そんなことより、カーソル操作はどうなんじゃい!」ということで、これが予想以上にスムーズで細かい操作までしっかり対応できます。例えば、文章の一部をドラッグ&コピーするような場合も、慣れてしまえば普通のマウスと同じように操作可能。ブラウジングはもちろん、こうして原稿を書いたり編集作業をするのも問題なくできますし、動画編集だってなんのその。 ただ、快適に使うためにやったほうが良いこととして、“カーソル速度を速めに変更する”ことをおすすめします。カーソル速度の設定が遅いと、大きくカーソルを動かしたい場合、何度もボールを転がす必要があり、ややイライラ。速くするとちょっとの操作で大きくカーソルが動くようになるので、より使いやすく、疲れにくい使用感になります。 ちなみに購入直後~3日までの間はボールを小さく回したときに物理的になにかに引っかかる挙動が。気づいたときにはスルスルーと動くようになっていたので今は問題ありませんが、念の為。
導入して1週間は違和感と疲労感&デスクが広いなら別の選択肢も
と、ここまでべた褒めになってますが、気になった点をいくつか。 まず、前腕の張り。“前腕の筋肉緊張を軽減する”のが売りのマウスなのですが、導入直後は逆に前腕がうっすら張る感覚が結構気になりました。おそらく操作に不慣れで編に力が入っていたのでしょう。1週間くらい使うと体が慣れていくのか張りはなくなり、これまでより疲れにくいと感じられましたが、慣れるまでは地味なダルさが。 また、デスクが広く、マウスを十分に動かせる環境があるなら、他のマウスも選択肢に乗るかなぁと言うのが正直なところ。実はこの「M575S」の直前に同じくロジクールの「LIFT」(9790円)を購入。デスクの狭さゆえの動かしにくさから、「M575S」を今回試しに買ってみたわけですが、手首の疲れにくさやクリックによる指の疲労感は「LIFT」に軍配が。 上記の通り「M575S」も一般的なマウスに比べれば十分疲れにくい使用感ですが、「LIFT」のほうが上手かも。そもそも「LIFT」が縦に握るタイプの変則的なマウスなので好みが分かれますが、デスク上に十分な広さがある場合は無理にトラックボールマウスでなくても良いかも知れません。 そもそも「M575S」自体、2024年現在も販売が続いているものの旧モデルのようですし、ロジクールには「MX ERGO S」という上位版もあります。「トラックボールマウスに興味はあるけど、ハマらなかったらどうしよう…。」なんて人がトライするのに、使用感的にも価格的にもちょうどいいのがこの「M575S」なのかなぁなんて思います。個人的には大満足ですけどね!
<文/山口健壱(&GP)>