運べる荷物の重量で決まる免許は6区分なのに運べる人数では3区分だけとは片手落ちすぎる!?
運転免許の区分が細分化されてから久しいが、それらの変更は主に貨物自動車向けのものだった。細部化されている運転免許では人を乗せる人数はどうなっているのだろうか。免許お持ちの方は学科教習で勉強したはずだが、改めて整理しておこう。 【画像ギャラリー】(編集中・未校正0619)運べる荷物の重量で決まる免許は6区分あるのに運べる人数では3区分しかない?(7枚) 文/写真:古川智規(バスマガジン編集部) (詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■既得権を含めれば6種類
四輪自動車でけん引や小型特殊、大型特殊等の例外的なものを除けば、運転免許は普通免許から大型免許まである。人を乗せることができる人数は一種と二種の区別やAT限定では変わらないので、本稿では区別しない。 以前に普通免許を取得した人が既得権として持っている免許を含めれば下から、普通・準中型5トン限定・準中型・中型8トン限定・中型・大型となり、6種類となる。 この区分は主に車両の総重量と最大積載量、乗車定員で決められている。多くの人が持っている普通免許は車両総重量が3.5トン未満、最大積載量が2トン未満、乗車定員が10名以下の自動車が運転できる。
■普通から中型8トン限定まで同じ!
車両の物理的な大きさは特に決められていないのが特徴でもある。そして人を乗せる場合は普通から中型8トン限定まではすべて10名以下なので、「人を輸送する」という目的のみに限って言えば中型8トン限定までは同じ条件となる。 中型免許で初めて乗車定員が11人以上29人以下となり、主にマイクロバスの運転が可能になる。そして大型免許では乗車定員が30人以上になり、大型バスの運転が可能になる。
■昔はいろいろとやるマニアは存在した!
前述したとおり、運転できる車両の物理的な大きさには制限がないため、バスの座席を外して減量しキャンピングカーとして改造したうえで、乗車定員を10名以下にしてしまえば昔の普通免許、現在の中型8トン限定で運転できた。ところが現在の普通免許では総重量が3.5トン未満なのでマイクロバスでも少し厳しい。 このような特殊な事例は除くとしても、人を乗せる人数としては中型8トン限定までは条件は同じということである。