中学入試の鬼門「国語」制するために必要なたった3つの習慣「『雨が降ってきたので、カサをさした』が書ければ大丈夫!?」
■【対策(2)】過去問を解いて安心しておく! 難しくて長い文章問題になっていると言っても、大手塾のテキストほどではありません。ですから、6年生になる年の春(2月~4月)には、受ける学校の過去問を、時間をはかってやってみてください。やるのは長文読解だけで構いません。漢字は習っていないものもあるでしょうから、できなくても気にしなくていいです。 やってみると、塾のテキストほど量が多くないので、この学校は自分にはちょうどいい時間で解けるな、この学校はちょっと余るな、ここはギリギリだな、などがわかります。どの学校も、急には問題数を変えてこないので、過去問をやって間に合うかどうかを把握しておくことが大事です。
■【対策(3)】記述問題は「△を取れる答え方」を身につける! 物語文の場合、必ず問われるのは「登場人物の気持ち」です。以前は選択問題が多かったのですが、今は記述問題が増えています。何を書いていいかわからず白紙で出してしまった、という子も多いですが、気持ちの答え方にはコツがあります。それは「理由+心情語(気持ちを表す言葉)」です。このルールさえ守れれば○、少なくとも△は確実に取れます。 そして、説明文の場合。設問の答えはすべて文章内に書かれています。もし書かれていなくて自分で作るとなったら、その文章を書いた著者と同じだけの語彙と思考力がいるわけです。そんなのムリでしょう? ですから、どこに著者の言いたいことが書かれているかを見抜けば、答えはすぐに導き出せます。
全体的には、難しくて、長くて、記述が多くなっている中学入試の国語の問題ですが、何も満点を取る必要はありません。漢字の書き取りや語彙など基礎問題をしっかり押さえ、長文読解の記述では部分点で点数を稼ぎ、選択問題を確実に取っていけば、必ず合格ラインに到達できます。 PROFILE 内藤俊昭さん 国語専科「内藤ゼミ」代表。1952年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。大手進学塾を経て、東京・代々木に国語専門塾「内藤ゼミ」を開設。「言葉を大切にすること」「自分で考えて表現すること」を教えること約40年。国語が苦手な中学受験生だけでなく、国語力をつけたい小学生の駆け込み寺のような存在として、人気を集める。近著に『「雨が降ってきたので、カサをさした」が書ければ中学受験は突破できる!』(主婦と生活社)がある。
ちゃんと 編集部