中学入試の鬼門「国語」制するために必要なたった3つの習慣「『雨が降ってきたので、カサをさした』が書ければ大丈夫!?」
だからと言って「うちの子は精神的に幼いからムリかも…」と諦めるのはまだ早いです。ここからは効率のいい対策方法をお伝えします。
■【対策(1)】やっぱり、読書はウソをつかない! 「そんな、ありきたりなことを…」と思われるかもしれませんが、国語力は読書がベースです。読書をしていて国語が伸びなかった子は今までいません。 読書をしているのに国語の偏差値が低い子はいますが、それは漢字が弱かったり、読むスピードがなかったり、ちがうところに原因があります。受験勉強が本格化してくると、塾の宿題が忙しくて本を読まなくなってしまいますが、ぜひ、最後の最後まで国語力を伸ばすために、読書は続けてくださいね。それでは、学年別のおすすめの読書方法です。
■3~4年生:推薦図書に選ばれる本を読む 前述の通り、主人公のちょっと複雑な心情を読み取る題材が多くなっているとはいえ、いきなりその手の本を読む必要はありません。3~4年生では、『蜘蛛の糸』『二十四の瞳』『しろばんば』など、昔から推薦図書に選ばれるようないい本を読んでください。少年少女が素直に頑張っている、乗り越える話を読んでください。
■5年生:「銀本」から、続きが気になる本を買って読む 中学受験をするご家庭であればご存じかと思いますが、『中学入学試験問題集 国語編 』(みくに出版刊)というテキストがあります。銀色の表紙なので、通称「銀本」と呼ばれていて、男子・共学校版、女子・共学校版が出ています。どれも入試問題なので、ひとつの本の中からいい場面を切りとっています。その中で、続きが気になる本を買って読んでみてください。時間に余裕がある子は、重松清さんの作品などひねりすぎていないものや、ちくまプリマー新書を読むといいでしょう。ちくまプリマー新書は、入試の説明文で一番よく出題されます。
■6年生:「銀本」を読書として、寝る前にひとつ読む 受ける学校でも、他の学校でもいいので、毎日ひとつ読書としてただ読んでください。入試問題の平均字数が3000字切るくらい(原稿用紙7枚くらい)なので6、7分あれば読めます。問題を解く必要はありません。実際の入試に使われたものなので、いい場面で人の気持ち、少年少女の気持ちがはっきり表れている。それを読んで、おもしろかった、いい話だなと感じることが大事です。