「ママに見えないね」褒めたつもり?「ぜんぜんイケるわ」「最低限の身だしなみ」…“趣味は美容”の男性アナと解決 美について“もやもやした言葉”
「趣味は美容」という福島中央テレビの直川貴博アナウンサーとともに、視聴者から届いた「美に関して誰かに言われて “るんるんした言葉” “もやもやした言葉” 」を深掘りトークします。 *フルバージョンをきく*【美】誰かに言われてもやもやした言葉とるんるんした言葉「自分を好きになるために、自分の好きなものを極める」|TalkGender 直川アナと親交のある、報道局ジェンダー班の白川大介プロデューサーがききました。
■美に関して誰かに言われて“るんるん”した言葉
報道局ジェンダー班・白川大介プロデューサー: 直川さんにとって美とはどういう存在ですか? 福島中央テレビ・直川貴博アナウンサー: 自分を強くしてくれる “よろい” みたいな存在かもしれないです。いい服を着たとか、肌が今日化粧のノリがいいなという日って、背筋がシュッとする経験があると思うんですよ。 白川:自分に強さをプラスするための手段ということなんですね。今回は、「美に関して誰かに言われてるんるんした言葉」をテーマに視聴者の皆様から投稿を募集しました。その中からご紹介します。 ──ネイルをしていて男性に「ネイルをしているんだね」とか「爪可愛いね」と気づいてもらえたこと 直川:ネイルいいねって言われるのが嬉しい気持ち、激しく同意です。東京でネイルをしているんですけど、男性が入店してOKなところと、女性専用というところがあるんですよ。新宿近辺はサロンが多くて、さっき調べてみたらあるサイトには全体で500件近くありました。その中で「メンズにもおすすめ」という項目にチェックを入れると、大体半分になるんですよ。どっちが良い悪いとかではないんですけれども、男性からしたら壁ですよね。
■“褒めているつもり”のシチュエーションを解決する「アクティブバイスタンダー」
白川:るんるんした言葉ともやもやした言葉を集めたところ、この世の常ですかね、もやもやした言葉の方が多く寄せていただいて、こちらをいくつかご紹介します。 ──「ママに見えないね」「子どもいるように見えないね」と、外見についての会話の中で耳にすることがあるのですが、モヤります。おそらく褒めているのだと思いますが、それだけじゃない気もするし、あなたの中の“ママ像”って何なんだい?という気持ちになります。 白川:自分がいい年齢の男性という立場上、極力誰かの外見についてジャッジしたりコメントしたりすることを避けているので、自分が言っちゃっているということはないと思うけど、周りの人が言っていても「それはやめた方がいいよ」とまでは思わなかったです。 直川:私も今回初めてそれが引っかかる材料になるんだなと思いました。むしろ褒め言葉になると思っていました。 白川:褒め言葉だと思って言ってしまっているパターンというのが、もうひとつあるのでご紹介します ──先日、久しぶりに高校時代の先輩(男性)に会う機会があったのですが、「変わってないね!ぜんぜんイケるわ~」と言われまして。 「おまえなんかこっちから願い下げだわ!!」と心の中で悪態をつきましたが、「若さを保っている、きれい」みたいな内容なので、言った本人も周りで聞いていた人間も、「褒めている」と受け止めているのだと思います。 なので、これについて反論したり、「嫌な気持ちになった」というと、下手をすると「自慢」ととらえられそうで心の中に留めておく他ありませんが、とてももやもやしています… 直川:私も「お前イケるわ」ってよく言われるんですよね。異性愛者の男性に。とても下品だし、女性が言われる機会が多い言葉なのかなと思いました。なにか立場が等しくなくて、言っている方が上ですよね。 白川:「お前なんかこっちから願い下げだわ」というのは、「なんで勝手に上下関係ができて、そちらが“イケる”か“イケない”かをジャッジして、そしてそれをこっちに雑に伝えてきているんだ」ということですよね。直川さんは言われたらどう反応しているんですか? 直川:恥ずかしいんですけど、プライベートの場合は笑ってごまかす。だめだとわかっているけど、自慢のようにも捉えられるのと、その場の雰囲気を悪くするので、流しています。 白川:言われた当人ってリアクションが難しいですよね。性暴力とか痴漢の時とかに使う「アクティブバイスタンダー」という言葉があって、第三者としてそこに居合わせた時にどう行動するかという研修を受けたこともあります。自分が周りにいる時に、「ちょ、ちょ、ちょーい!」って言うのを繰り返していくことで、少しずつその人たちの考えを変えていくというのが近道かもしれないなと私は思いました。