大人が持ちたい「G-SHOCK」。60万円台も納得なリッチな外装です
腕時計のプロたちが魅了された一本をリコメンドする本企画。今回は時計ジャーナリストの篠田哲生さんがG-SHOCKの『MRG-B2100B-1AJR』を選びました! 軽量かつ頑強な素材であるチタンと合金コバリオン®を採用し、磨き上げた外装は艶やかで高級感も申し分なし。価格に見合うだけの質感を具えた大人のG-SHOCKです。 腕時計のプロが選ぶ「一本取られました!」
選者:時計ジャーナリスト 篠田哲生/「これがG-SHOCK!?」といい意味で驚ける一本です
1983年にデビューしたカシオの「G-SHOCK(ジーショック)」は、オヤジの青春を彩る一本。そのタフな性能と普遍的なデザインは、海に山にと遊ぶオヤジであれば、今でも愛用時計のひとつでしょう。 かくいう私も、どれだけ高級時計のコレクションが増えても、G-SHOCKだけは別腹。アクティブな休日のための時計として愛用しています。 そんなG-SHOCKの中で、注目して欲しいのが2100というシリーズ。これは2019年にデビューしたモデルで、若手デザイナーが過去の傑作を現代的にアップデイトさせたもの。初代DW-5000の8角形ケースを上下に伸長させ、AW-500のアナログ表示を取り入れることで、新しい時代のG-SHOCK像を提唱しています。
このMRG-B2100Bは2100系の最高峰モデルですが、その出世の速さは驚くばかり。そもそもG-SHOCKは、まずは人気を得て定番化し、フルメタルモデルを経て、最後に最高峰のMR-Gシリーズへとたどり着くという出世街道があります。 初代モデルや人気のフロッグマンなどがその流れを汲んでいますが、その域に到達するまでには数十年を要しました。しかし2100はあっという間に頂点へと駆け上った。それだけ評価が高いモデルなのです。
「カシオ流の引き算の美学です」(篠田)
MRG-B2100Bのケースは27のパーツで構成され、細部まで丹念に仕上げられています。また、多機能が得意なカシオでありながら、あえて時刻表示を際立たせるという引き算の美学を披露。ケースは比較的小ぶりで、いい意味でG-SHOCKらしくない時計に仕上がっていますので、会話のきっかけにもなりそうです。 オヤジにとってなじみ深いG-SHOCKだからこそ、その最先端を知っておきたい。それこそが時計愛好家にとっての教養なのです。
● 篠田哲生(しのだ・てつお)
時計ジャーナリスト、ウォッチディレクター。1975年千葉県出身。LEONをはじめ、時計専門誌やWEB、新聞などで時計企画を担当。時計イベントの企画や登壇なども行う。著書に『教養としての腕時計選び』(光文社新書)など。 ※掲載商品はすべて税込み価格です
文/篠田哲生 編集/岸澤美希(Web LEON)