13日は、ことしの春闘で大企業が労働組合に回答を示す集中回答日です。 この地方でもトヨタ自動車やJR東海などが、過去最高水準となる回答を示しました。 【写真を見る】賃金は上がる?　春闘集中回答日　トヨタ自動車やJR東海が過去最高水準の回答 （トヨタ自動車 総務・人事本部 東崇徳本部長） 「組合の要求通り、満額回答」 トヨタ自動車は、労働組合が求めた賃金とボーナスにあたる一時金の要求に対して、満額回答したと発表しました。これで満額回答は4年連続となります。 トヨタの労働組合は、物価高などを背景に、過去最高水準の賃上げと過去最高となる7.6か月分のボーナスを要求していて、賃金は職種や階級ごとに差がありますが、最も高いケースでは月額で2万8440円の賃上げとなります。 また、初任給についても金額は最終決定していないとしていますが「競合他社に比べて競争力のある水準に見直す」としています。 （トヨタ自動車 総務・人事本部 東崇徳本部長） 「武器であるはずの生産性が凶器になってはいけない」 一方、こちらも満額回答です。 JR東海は12日、ことしの春闘について35歳社員のベースアップを定期昇給を除き月額1万1100円とし、夏のボーナスについては3か月分とする満額回答したと発表しました。 月額1万1100円の賃上げは、現行の制度となった2007年度以降で過去最高額です。 JR東海は「コロナ禍からの業績回復や、世の中の物価動向などを考慮して決定した」とコメントしています。 また、名古屋鉄道は鉄道部門の正社員約4500人を対象に、ベースアップと定期昇給などをあわせた基本給を平均で7％以上引き上げることをすでにことし1月に明らかにしています。 （記者） 「連合愛知が各社からの回答をまとめたボードには、満額回答の札がずらりと並んでいます」 連合愛知は、各組合の要求に対する会社側の回答をまとめていますが、ホワイトボードには満額の文字が目立ちます。 大企業による大幅な賃上げの勢いを、中小企業や非正規雇用の労働者にまでいかに広げられるのか、が今後の焦点となります。