東京6大学野球春季リーグ戦　早大対立大　4回裏早大2死一、二塁　右翼線に勝ち越しの適時二塁打を放った山形秀（撮影・千葉一成）

＜東京6大学野球：早大4－1立大＞◇第4週最終日◇7日◇神宮 　春王者の早大が立大を下して勝ち点を「3」に伸ばし、単独首位に立った。 　試合前時点で打率1割7分4厘と苦しんでいた今秋ドラフト候補の早大・山県秀内野手（4年＝早大学院）が、同点の4回2死一、二塁から逆方向へ勝ち越しの右二塁打。「やっと出たなと。苦しいシーズンだったので、ここで1本出せたのはうれしい」と安堵（あんど）の表情を浮かべた。 　投げてはエース伊藤樹投手（3年＝仙台育英）が中1日で先発。初回に「1回戦で本塁打を打たれた打者だったので、注意して入ったつもりだったんですけど」と先制弾を浴びた。 　だが、直後の1回2死三塁から、相手先発投手の暴投で、三塁走者だった1番尾瀬雄大外野手（3年＝帝京）が「ピッチャーがワンバウンドを投げた瞬間にいける！　と思って行きました」と50メートル走6秒1の俊足を生かした好走塁で生還した。打線がすぐに1点をかえしたことで、伊藤樹は「かなり割り切って投げられた」と以降は0を並べて7回1失点と好投した。 　小宮山悟監督（59）は「先頭打者ホームランから始まっているので、多少嫌な雰囲気になりましたけど、裏に尾瀬がヒットで出て、隙を突いて同点になったので、勢いが出てきた。見事な走塁だったと思います」とうなずいた。