順調に成長を続ける シチズン 、NYの5番街に米国初店舗をオープン
旗艦店でタッチポイントを増やすメリット
シチズンの店舗オープンは、時計ブランドの多くがディーラーネットワークを補完するために大規模な旗艦店を導入している時期に行われた。ドイツの高級時計ブランド、A.ランゲ&ゾーネ(A. Lange & Sohn)は、11月、ニューヨークとパリに2軒の旗艦店をオープンした。これらの旗艦店はA.ランゲ&ゾーネがオープンした初の完全自社所有の店舗であり、シチズンと同じように、自社店舗を少数の旗艦店に限定する計画がある。 小売業のリーダーらは、主にeコマースや卸売に注力しているブランドであっても、製品の物理的なタッチポイントをひとつでも所有することが賢明だという点で同意している。 「マーケティングとブランド構築にはマルチチャネルアプローチが不可欠だ」と述べているのは、小売管理会社、WSディベロプメント(WS Development)の小売エクスペリエンス・インキュベーション担当バイスプレジデント、カリーナ・ドノソ氏だ。「あらゆるeコマースプレゼンスを補完するものとして物理的な小売店を加えることにより、最終的に顧客が物理的な世界でブランドとの明白なつながりをしっかり築くことができる。実際に製品を見て直接体験できることは、顧客とブランドの間に重要なつながりを生み出す」。 日本に拠点を置くシチズンウォッチは、パンデミック以降、順調に成長を続けている。昨年は収益性が15%増加し、記録的な伸びを記録した。また、今年はパンデミック前の水準と比べて手元資金が40%増加しており、旗艦店などへのさらなる投資が可能となっている。 [原文:Citizen opens first U.S. store on Fifth Avenue] DANNY PARISI(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)
編集部