「軍事オタクの左翼」石破茂は「クールジャパン」を達成できるのか
試されるオタクの力
当初のクールジャパン戦略が大失敗だったとしても、日本のポップカルチャーに対するグローバルな関心は高まり続けている。岩淵はいいところを突いている、と受けとめるのは当然だろう。日本政府の「クールジャパン戦略」はプロパガンダに近く、異文化間の架け橋となる代わりに「単に国民のエゴをかき立てること」が目的となってはいないだろうか。 日本の国内政治について、海外のファンたちも興味を持っているのだろうか? それはわからない。それでもやはり、日本政府が世界の人々と交流を図るうえで、ポップカルチャーの果たす役割はますます大きくなっていくと個人的には予測する。 日本のポップカルチャー外交をこのまま歪(いびつ)な形で継続し、文化交流を深めずに終幕を迎えてしまうか、それとも世界に癒しと活力をもたらすかは、戦略担当者のやり方次第だ。こちらはせいぜい、コスプレしてプラモデルを作り、『ヤマト』を鑑賞し、ブログにゴジラについて書く石破首相の取り組みがどのような成果を上げるのか、しばらく様子見するだけだ。
Matt Alt