錦織圭 6年ぶり決勝は無念の逆転負け…6年ぶりツアー優勝お預け 12日開幕全豪OPで完全復活だ
◇男子テニス 香港オープン最終日(2025年1月5日 香港) 元世界ランキング4位の錦織圭(35=ユニクロ)が6年ぶりのツアー優勝を逃した。現世界ランク106位の錦織は、シングルス決勝で同67位のアレクサンドル・ミュレ(27=フランス)と対戦。6-2、1-6、3-6で逆転負けを喫し、19年1月のブリスベン国際以来の通算13勝目はお預けとなった。 【画像あり】 錦織圭 元モデル妻と結婚披露宴報告ショット 第1セットは要所で確実にポイントを獲得。完璧に近いゲーム運びで6-2で先取した。第2セットは1-6で落として相手に流れが行きかけたが、第3セットは驚異的な粘りを見せた。 一進一退の激闘の中、積極的に前に出てプレッシャーをかけた。しかし、相手の強烈なリターンと守備範囲の広さに苦しめられ、最後は自身のリターンがネットにかかった。 ツアー初タイトルとなったミュレールは涙。決勝を含む全5試合で逆転勝ちし「信じれない」と振り返り、「ケイはアメージングプレーヤー。残りの試合も頑張ってほしい」と錦織にエールをおくった。 準優勝に終わった錦織だが、表彰式で名前がコールされると、場内からは大歓声が上がった。英語でスピーチし、ワイルドカードでの出場となった今大会に「チャンスをくださった大会関係者の皆さんに感謝したい。アレックスおめでとう」とミュレールを称えた。 錦織は股関節や右足首の故障による長期離脱を乗り越え、昨年3月のマイアミ・オープンで約8カ月ぶりに復帰。同11月の下部大会HPPオープンで約1年5カ月ぶりの公式戦優勝を果たした。今季初戦となった今大会にはワイルドカード(主催者推薦)で出場。1回戦で世界56位のデニス・シャポバロフ(カナダ)、2回戦で同19位のカレン・カチャノフ(ロシア)、準々決勝で同49位のキャメロン・ノーリー(英国)を破り、準決勝は同50位の商竣程(中国)の途中棄権で6年ぶりのツアー決勝進出を決めていた。 ATPツアー公式によると、昨年からコーチを務める02年全豪オープン覇者のトーマス・ヨハンソン氏(49=スウェーデン)は、昨年12月29日に35歳となった錦織がいまだに「向上心が非常に強いので感銘を受けている」と証言。「彼は不運にもケガに悩まされてきたし、私もテニスより体が問題だと言ってきた。昨年は試合でどう体が反応するか探っていたが、以前よりも体がずっとしっかりしているのが分かる」と明かし、「今の彼はいつでも誰でも倒せると言える」と自信を示した。既に世界ランク100位以内復帰が確定しており、手応えを持って4年ぶりの全豪オープン(12日開幕)に挑む。