「アナタの後ろ、黒いのがいますよ…」日常に潜む恐怖を描いた実録ホラー!【書評】
日常に潜む恐怖や、原作者みずから体験したエピソードは、リアルでかつ読み手にとっても他人事とは思えなくなってくる。なんとなく気になって頭の片隅から離れなくなる。夜、ひとりでベッドにはいったときに、ふとした瞬間に意図せずに思い出してしまう。 「自分にも、もしかしたらこういうことが起こりえるかも……?」と思えるからこそ、そこに大きな怖さを感じざるえないのだ。
本作はホラーが好きな人にはもちろんオススメだし、逆にホラーが好きではない人であっても、そこまで怖い怪物のような存在はあまり出てこない分、「ちょっと怖い話」として楽しんで読める作品になっているのではないだろうか。 なんとなくスッキリしない日に、一服の清涼剤のつもりで読んでいただければ、背筋がスッと冷えるのを感じるはずだ。 文=ネゴト/ たけのこ