ヤクルト・山田哲人 悔しさを力に変えて/夏男の季節
スワローズの「夏男」といえば、やはり山田哲人だ。例年暑さが増すにつれて調子を上げていく。過去に6度の月間MVPを受賞しているが、いずれも6~9月の気温が高くなる時期。夏男ぶりは実績でも証明されている。 【選手データ】山田哲人 プロフィール・通算成績・試合速報 チーム浮上のためにも、山田の完全復調に期待がかかる。プロ14年目の今季は、3月29日の開幕戦(対中日、神宮)に五番・二塁で先発したが、2回先頭で中越え二塁打を放ち、続くサンタナの中飛で三進した際に下半身を負傷。途中交代し、翌30日に出場選手登録を外れた。4月20日に再び出場選手登録されたが、本調子ではなく、5月6日に2度目の抹消。シーズン序盤に2度も戦列を離れてしまった。 かねて、1年間通して試合に出続けることを目標に掲げてきた山田。特に昨季も下半身のコンディション不良で2度離脱していただけに「ケガをしたくない」と強い覚悟を持って臨んだシーズンだった。二軍調整中には「正直ちょっとショックというか、悔しいというか、情けないというか、負の感情というのはたくさん出ました」と本音を吐露。ただ、その後は前を向き、打撃の試行錯誤を繰り返してきた。 5月28日のロッテ戦(神宮)では球団史上最年少の31歳10カ月で、通算1500安打を達成。「たくさんの人に声を掛けてもらって『こんな自分じゃ駄目だな』と。しっかり巻き返せるように、前を向いて、勝利を目指して頑張りたい」と今後の活躍を誓った。いよいよ夏本番。山田哲人の季節がやってくる。 写真=BBM
週刊ベースボール