トナーリ流出が物語る現状。購買力を大きく落としたカルチョに活路はあるか?【現地発】
欧州全体で移籍金や年俸の相場が高騰しているなかで
ミランはトナーリ(8番)の放出が決定し、インテルはバレッラ(23番)に引き抜きの話が浮上。ミラノの二強ですら移籍市場では“買われる側”だ。(C) Getty Images
ミランの次期主将候補だったトナーリのプレミアリーグへの高額売却は、カルチョの現状をよく物語っている。買う側から買われる側へ。購買力を大きく落としたイタリアサッカーは、どこに活路を見出すべきなのか。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2023年7月6日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― 今夏のカルチョメルカート(移籍市場)でイタリアの多くのクラブは、ハイレベルのアクロバットを披露しなければならないだろう。一方では国外のクラブ(とりわけアラブ資本の金満クラブ)による、最も重要な主力選手に狙いを定めた、引き抜きに抵抗しなければならない。同時にいくつかのビッグクラブは、UEFAのファイナンシャル・フェアプレー規程(現在の正式呼称はフットボール・サステナビリティ・レギュレーション=FSR)に適合する
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