「ズズーッと滑り」観光バスが雪道で横転11人けが…通行止めの高速道路を迂回し市道で横転 雪の凍結でスリップした可能性も 岡山・真庭市
専門家解説「車の重さで路肩が崩れたか」
青井実キャスター: ーー観光バスの事故は、なぜ起きてしまったのか。交通事故鑑定がご専門の中島博史(なかじま・ひろし)さんに伺います。中島さん、観光バスが横転、危険な道路状況だった? 交通事故鑑定人・中島博史氏: この道路だと、大型バスが通るのには危険だと思います。 青井キャスター: 観光バスの運転手が、事故当時の状況を語っているんですよね。 宮司愛海キャスター: 運転手によると、 ▼路肩が柔らかく ズズーッと滑った ▼冬用タイヤをはいていて、時速20km走行 ▼高速道路の通行止めがあったので一般道にルート変更した ということです。 青井キャスター: ーー中島さん、路面が柔らかいとは、どういう状態とみられる? 交通事故鑑定人・中島博史氏: おそらく、道路の幅分だけアスファルトが敷いてあり、おそらく路肩の部分は土がむき出し。なので、アスファルトからちょっと外れただけで、車の重さで路肩が崩れてしまう。そちらに滑っていってしまう状態だと思う。 青井キャスター: ーー映像を見ると、車道には “わだち”ができていた。みんなが通った道だから、ここを通ることは安心する部分もあると思うが。 交通事故鑑定人・中島博史氏: わだち通りに走っていれば大丈夫だと思うが、何らかの理由で少し左側に寄ったら、滑り落ちてしまった状態だと思う。 青井キャスター: ーー装備は冬用タイヤ着用で、時速20kmで走っていた。徐行ということで「適正」と見ていいか? 交通事故鑑定人・中島博史氏: 速度的には問題ないと思うが、雪道にスタッドレス(タイヤ)をはいたからといって、雨の日の普通のタイヤよりも滑るような状態です。ですから20kmより出てほしくないというような道路状況だと思います。 青井キャスター: ーー状況としては雪が降っていたということだが。 宮司キャスター: ーー岡山・真庭市は週末に雪が降り、約10cm積もっていた。9日朝は、氷点下の冷え込みで路面は凍結していたとみられている。中島さん、気象条件等が悪い部分もあった? 交通事故鑑定人・中島博史氏: 交通量としては、踏み固められて、「走りやすい」というところまでは行かないと思ったが、おそらく路面は凍結していて、スタッドレス(タイヤ)でも滑りやすい条件。路肩に出て滑り始めた時に、急ブレーキをかけてもブレーキが利かず、そのまま制御不能になったのではないか。 青井キャスター: ーー車幅に対して道幅が狭すぎないか? 交通事故鑑定人・中島博史氏: 道路の幅約2.6メートル、バスの幅約2.4メートルなので、通常であれば、バスが入っていくような道ではない。なぜここに行ってしまったのかが不思議です。 青井キャスター: ーー本来、観光バスが使うはずの高速道路・蒜山インターが事故の影響で使えなかったという背景もある。ルート変更は長距離バスなどでよくあることだが今回、迂回の判断はどうだった? 交通事故鑑定人・中島博史氏: おそらく、ルート変更・迂回の判断は会社の方でしていると思う。トラブルがあったときにどういう別ルートを使うかというのは、計画の段階でハッキリしているので、指示に従って降りて、おそらく高速道路から国道を指示されたのではないかと思うが、理由はわからないが、こんな細い道に入ってしまったのだと思う。 青井キャスター: ーーこれからの時期、われわれもこういったことに運転時に気をつけないといけない。 スペシャルキャスター パトリック・ハーランさん(パックン): 一般のドライバーの皆さんは、もしかしたら天気がずっとよくて、冬タイヤをはいていないかもしれないので、気をつけていただきたい。 (「イット!」12月9日放送より)
イット!
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