年末年始の世話でシニア世代「孫疲れ」懸念 かわいいけど「うるさいと感じることも」 「奇跡の9連休」気持ちよく子育て・孫育てをするポイントは?
年末年始に入る中、シニア世代から孫の世話で肉体的、精神的に疲れてしまう「孫疲れ」を懸念する声が上がる。世代間の子育てに関する認識の違いが原因とみられる。孫育て講座を開く助産師は祖父母はサポート役ということを理解することが大切と助言する。「奇跡の9連休」を前に気持ちよく子育て・孫育てをするポイントを取材した。 【図解】シニア世代の「孫疲れ」のイメージ
出雲市内に住む自営業女性(63)は「男の子の孫は元気でかわいいが、足音や声が大きくてうるさいと感じる」と漏らす。普段は別居しており、週末やってきて遊んでいる姿を見ると、かわいいと感じるが、帰ってしまうと、静かなわが家にほっとするという。 年末年始は暦通りだと28日から2025年1月5日まで9連休となる。島根、鳥取両県でも県外から孫を連れて帰省する家族は多く、滞在日数も増える見通しだ。 県助産師会の孫育て講座で講師を務める山本助産院(益田市隅村町)の山本喜久子院長(61)は孫との付き合い方について、「親が中心で、祖父母はあくまでサポート役ということを両者が理解することが大切」と話す。 孫育てに関わる際、今と昔で子育ての認識が違うことを把握することが重要だという。例えば離乳食。開始時期は以前は2カ月ごろだったが、近年は食物アレルギーを考慮して5カ月ごろになっており、「まず両親のやり方に合わせてみてほしい」と助言する。
孫のためにと無理しないことも大切だ。普段のペースを崩さないように過ごし、「無理だと感じたら孫の両親に正直に伝えた方がいい。配慮してくれるはずだ」と述べた。 山本さんは祖父母と親が安全の確保▽保険証やアレルギーなどの情報共有▽休日対応している病院の確認▽誰がお金を出すか、事前に取り決める-ことが、トラブル回避のこつといい、「互いに感謝の気持ちを伝えることで円滑な関係を築くことができる」と話した。